2021.03.21 10:00 更新
2021.03.21 取材
本日のコレオシは、いよいよ予約受付がスタートしたIntelの最新CPUであるRocket Lake-Sこと「第11世代Intel Coreプロセッサ」が主役。期待や不安など率直な意見を各ショップの店員に聞いてみた。
「予約も好調に入っていますし、やはりIntelの最新CPUということで注目度は高いようです。Core i9-11900Kは少ないですが、それ以外の在庫はあるようなのでCore i7-11700Kを中心に売れると思います」(某ショップ店員)
「初回はCore i9-11900K狙いの人が多いため争奪戦になるでしょう。個人的にはCore i7-11700Kとスペック差が少ないため、Core i9-11900Kを選ぶメリットを感じませんが、Intel派のお客さんにとっては、とにかく最上位モデルが欲しいということだと思います」(某ショップ店員)
「価格とスペック的にCore i7-11700KはライバルのAMD Ryzen 7 5800Xとガチンコでぶつかる格好です。あとはパフォーマンス次第と言いたいところですが、Ryzen 7 5800Xは買いたくても買えない。今でも、Ryzenが欲しいけど買えないのでIntelを選ぶというお客さんが多いですが、よりその傾向は強まるかもしれません」(某ショップ店長)
ツクモパソコンでは、計13モデルを対象に特設サイトで事前の予約抽選を実施(応募締め切りは21日23時59分まで)。すでにCore i9-11900Kはかなりの倍率になっているようだ |
「『第11世代Intel Coreプロセッサ』が良いというよりは、Ryzenが品薄の今がチャンスといところでしょう。在庫がなければ売りたくても売れないので、こちらもIntelを勧めることになります。ポイントは4月以降、Ryzenの流通状況がどうなるか。AMDもこの状況を黙って見ているという事はないと思いますよ」(某ショップバイヤー)
「個人的にはCore i9が10コア/20スレッドではないところにガッカリ。12コアや16コアのRyzen 9 5900X/5950Xにはどうしてもかないませんから」(某ショップ店員)
「グラフィックスカードの在庫が壊滅的に無いところでのデビューはついてないですね。ゲーミングPCを組みに来たお客さんも組めないですから。さすがに内蔵GPUでどうぞというわけにもいかず、BTOの構成を考えるのも一苦労。厳しい状況です」(某ショップ店員)
パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店は5モデルを対象に事前予約を受け付け中。「Core i9-11900K」の販売形態については検討中のようだ |
「価格は全体的に高めですが、Intel Z590チップセット採用マザーボードは各社ともに出来がいいですね。第10世代も対応しますが、やはり最新の第11世代で使いたいマザーばかりです。ストレージ周りもようやくPCI-Express4.0に対応し、最新のSSDが利用可能。僕はいいと思っていますが、問題は次世代CPU『Alder Lake』の影がチラつくところなんですよねぇ」(某ショップ店員)
「確かにその通り。次世代CPU『Alder Lake』を早ければ9月に投入するとIntelは言っちゃいましたからね。ソケットも変更(LGA1700とされる)され、PCI-Express5.0やDDR5メモリのサポートも期待されてるとなれば、なかなかこの時期にマザーとCPUをセットで買おうとはなりにくいですよ」(某ショップバイヤー)
Intel Z590チップセット採用マザーボードはすでに各社より多数の製品が登場。主要モデルはほぼ出揃いつつある | 人気ながら在庫状況が厳しい「Ryzen 5000」シリーズ。入荷しては完売を繰り返しているが、果たして今後は改善されるのだろうか |
「『第11世代Intel Coreプロセッサ』が売れるかどうかは、今後AMDの在庫が復活するかどうかでしょう。もし改善するようなら、お客さんはRyzenを選ぶと思います。今の状況が続くようならIntelに多少の勝機もありますが、2次ロット以降の入荷状況が不透明だけに過度な期待は禁物だと思っています」(某ショップバイヤー)
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
Intel Corporation: https://www.intel.co.jp/