2021.03.31 12:44 更新
2021.03.31 取材
Intelの最新CPU、Rocket Lake-Sこと「第11世代Intel Coreプロセッサ」の販売が3月30日(火)22時に解禁。秋葉原では恒例の“やや深夜販売”も行われたが、CPUのデビューとしては異例の静かなスタートとなった。
やや深夜販売を実施したのは、ドスパラ秋葉原本店、パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店、ツクモパソコン本店、TSUKUMO eX.の4店舗。このうちパソコン工房 秋葉原 BUY MORE店を除く3店舗では、特設サイトで事前の予約抽選を実施。当選者を対象とした製品の引き渡しのほか、ツクモの2店舗では在庫に余裕のある製品の当日販売が行われた。
限定パッケージで販売された「Core i9-11900K」 |
「Core i9-11900K」のパッケージは連結させることも。ワールドワイドオリンピックパートナーでもあるIntelだけにトップ部分には五輪もデザインされていた |
一方、パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店は従来通り先着順での販売方式を採用。品薄の「Core i9-11900K」を手に入れようと数名が並んだが、目当てのモデルがなくなると諦めて帰る人がほとんどだったという。
猪狩氏による“前説”も肝心のお客さんがいないため無し。「Core i9-11900K」以外のモデルは31日の開店時より購入可能 |
秋葉原全体では30名に満たない人が“やや深夜販売”で購入。事前に予約抽選を実施しているとはいえ、Intelの最新CPUデビューとしては、かつてない静かなスタートとなった。これには販売状況を見にきたメーカーや代理店関係者も「ここまでお客さんがいないとは」と一様に驚いた様子だった。
解禁20分前、21時40分頃のTSUKUMO eX.店頭。最終的には10名ほどが購入していった |
「Core i9-11900K」の抽選に外れ、仕方なく「Core i9-11900」を買って行くという自作派も | ツクモパソコン本店とTSUKUMO eX.の当日販売分。31日以降も予約なしで購入できる |
ある代理店関係者は「事前にやり取りしたショップバイヤーからの『売れる』という熱量を感じない。第11世代は厳しい状況になっていきそうだ」と話す。流通量についても最上位の「Core i9-11900K」は「少なすぎて早くも幻のモデルになった」(複数ショップ店員)ほか、売れ筋と予想されている「Core i7-11700K」も「セカンドロット以降の入荷状況が読めない」(複数ショップ店員)という。
抽選当選者限定で販売したドスパラ秋葉原本店。一部のモデルは31日の開店時より販売する |
とはいえ、長年にわたり自作市場を牽引してきたIntelの最新モデルに期待する声も少なくない。「法人を中心に根強い需要がある」「まだまだIntel指名買いのお客さんは多い」と語るショップ店員も。品薄が続いているAMD「Ryzen 5000」シリーズの在庫に改善の兆しもあることから、4月以降、CPU市場のシェア争いは新たなステージに突入する。
ドスパラ秋葉原本店の店頭に登場したデモ機。「GALLERIA ZA9C-R38ベース」のモデルで「Core i9-11900K」+「GeForce RTX 3090」という構成 |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
Intel Corporation: https://www.intel.co.jp/