2021.08.18 08:00 更新
2021.08.18 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、途切れなく体調をトラッキングしてくれる充電不要の活動量計「MOTHER Bracelet」を見ていきましょう。
健康診断のタイミングが近付くと、急に身体の調子が気になってソワソワしてしまう。世の中には(私を含め)そんな人も結構いるんじゃないでしょうか。もちろん本当に健康を気にするなら、常に自分の体調をチェックできるのが一番。そうした向きに役に立ってくれるのが活動量計です。
スマートウォッチやスマートバンドにも活動量計の機能を搭載したモデルは多いですが、7月からMakuakeでクラウドファンディングを行っている「MOTHER Bracelet」は、その機能に特化した革新的なブレスレット。なんと充電不要でずっと体調をトラッキングできるのだとか。早々に目標を達成しただけでなく、現時点で目標額5,100%以上を突破するなど注目を集めています。
最大の特徴は、やはり充電が一切不要ということ。これは物質の温度差によって電流が発生する“ゼーベック効果”を利用した「温度差発電技術」を搭載しているためで、外気と体表面の温度差を利用して発電する仕組みになっています。つまりユーザーは身につけているだけで、充電の度に都度取り外すことなく使い続けることができるわけです。
そのおかげでうっかりバッテリー切れになったり、充電後の着け忘れがなくなるのはもちろん、医療的にはダウンタイム(データが取れない時間)がなくなるメリットが最も大きいのだとか。充電式デバイスの場合は、年間で500時間以上のダウンタイムが発生することが知られています。この時間に体調不良や病気の兆候が隠れている可能性もあるわけで、24時間365日連続したデータが取れるというのは、かなり大事ということですね。
なお一日中身につける都合上、デバイスは50m防水に対応する防水仕様。水仕事はもちろんのこと、お風呂にも着けたまま入れます。
そして「MOTHER Bracelet」がトラッキングしてくれるのは、心拍・睡眠・体表温・歩数・消費カロリーの5種類の健康データ。温度差発電技術に加え、サポート用のソーラーパネルも搭載されているので、これらのデータは途切れなく24時間自動で計測されます。データは専用アプリで管理できるほか、目標設定による健康のコーチングもやってくれるようです。
なお、もう一つこのデバイスで面白いのが、活動量計以外の機能が一切搭載されていないこと。スマホの通知機能はもちろん、時計機能すらありません。これは健康データに関連しない機能を徹底してオミットすることで、消費電力を減らすとともに、通知の煩わしさを切り離したかったという狙いがあるのだとか。確かに一日中身につけるなら、存在感を消した黒子的なデバイスの方が、心身の負担は少ないのかもしれませんね。
ちなみにこの「MOTHER Bracelet」のクラウドファンディングを行っているのは、リラクゼーション施設やヘルスケアアプリを手がけるメディロム。温度差発電技術はシリコンバレーのスタートアップ企業Matrix社の技術で、本体はキヤノン電子と三栄電子との協業で製造しているそうです。
購入金額は一般販売価格から25%オフの税込33,000円から。価格はちょっとお高めですが、やはり無充電で使い続けられる健康特化のデバイスという点が注目されているようです。2021年12月に出荷予定で、キャンペーン期間はまだ10日以上残っていますよ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Makuake: https://www.makuake.com/