2021.08.25 12:00 更新
2021.08.25 取材
【第84回】暑さと寒さ、午前中に弱いアキバ取材班Bが、秋葉原のショップ店員にコッソリ聞いた、オススメの飲食店を紹介する「アキバのごはん」。今回は、名物の「肉めし」を食べるため、先週末をもって閉店になった「秋葉原 岡むら屋」に行ってきました。
えっ、うそ!「秋葉原 岡むら屋」が8月22日(日)に閉店とのアナウンスを聞いて、もう本当にショックでした。このコーナーでも度々登場しているお店ではありますが、それ以上に頻繁に通っていただけに、「どうして・・・」という気持ちでいっぱい。新橋の発祥ながら、いかにも”アキバメシ”な雰囲気の「肉めし」を愛していた人は、このアキバにたくさんいたと思います。それなのにどうして・・・。
実際閉店のニュースが流れてからは、食べ納めに立ち寄ったであろうお客さんで、ピークタイムには行列ができるほど。以前から盛況ではありましたが、そもそも回転が早いお店ということもあり、行列ができるというのは珍しい光景です。
当然ながら私も食べ納めのため、立ち寄ることにした次第。晩ごはんタイムのちょっと前、まだしも席に空きがあった17時頃に突入です。名物の「肉めし」をたっぷり食べようということで、「デラ肉めし」(740円)を注文。さらにご飯特盛(100円)とアタマの特盛(200円)も追加したので、お会計は税込1,040円になりました。
席について2~3分、軽く注いだお茶を飲みきる前に「デラ肉めし」がやってきます。相変わらずお待たせしませんね。ちなみに岡むら屋のプレスリリースによると、「どこにもない牛肉の丼物をつくりたい」という思いから、明治時代の牛鍋にヒントを得て誕生したのがこの「肉めし」なのだとか。眺めているだけでムクムクと食欲が湧いてきます。
そして角切りにカットした牛バラ肉、タマネギやこんにゃく、卵といった具材は、醤油ベースに合わせ味噌でコクをプラスした特製割り下にて、トロトロに煮込まれてお馴染みの味に。店舗の大鍋でじっくり5時間以上かけて煮込んでいるそうです。
なおトロ牛肉はもちろんですが、個人的に一番美味しいと思っているのは、しっかり味のしみたデカイ大根。肉と煮込んだ汁の旨味が染み込んだご飯と一緒にかきこむと、もう箸が止まりません。逆に豆腐は煮込みすぎない仕上げになっていて、形を保ちつつ豆腐の味をしっかり残しているという技ありな戦力配置。最後に紅生姜をチョイのせして口の中をリセットしつつ、一気に完食です。
さて、冒頭の通りアキバでは閉店になってしまい、先ごろ新宿でも店を閉めているので、「岡むら屋」はもとの新橋店のみ。一気に土俵際な感じになってしまいました。正直本家筋のかつやよりお気に入りのお店だったので、その内またアキバに復活してくれないかなぁと、はかなく期待する次第であります。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
岡むら屋: https://www.arclandservice.co.jp/okamuraya/