2021.12.08 00:00 更新
2021.12.08 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、実際に動作するミニチュアサイズの4ストローク2気筒水冷エンジンが自作できる「X-Power」を見ていきましょう。
パーツショップの店員には、プラモデル作りを趣味にしている模型マニアがたくさんいます。エルミタ読者にもそういった人は多いと思いますが、やはり何かを組み立てるというDIY精神は、自作PCとも共通したものがあるんでしょう。今回はそういったDIY好きにピッタリな、本格派ミニチュアエンジンの自作キット「X-Power」をチェックしていこうと思います。
現在Makuakeにてキャンペーンが進行中のプロジェクトで、以前にKickstarterでもクラファンを成功させているというアイテム。製造を手がけているのは、中国・深圳のRC用エンジンメーカーToyan(トーヤン)です。現時点で目標の8,000%以上を達成するとはスゴイ・・・と思いきや、これにはうっかり目標金額を一桁間違えてしまったというオチがあるらしいですが(笑)。それでも大きな注目を集めていることには違いありません。
「X-Power」は100以上のパーツで構成されていて、組み立てることで本当に動作するフルメタルの「4ストローク2気筒水冷エンジン」を作ることができます。小さなピストンにピストンリングを取り付けるところからスタートして、実際に燃料タンクを接続して動かす頃には、エンジンの構造が理解できていることでしょう。
どのようにしてエンジンが冷やされて、どのように動力が伝わるのか?燃料が燃焼してピストンが動き、クランクシャフトに動きが伝わるのはどういう仕組なんだろう?といったことも、ゼロから自作することで実感できるというわけですね。
組み立てれば、重さ700gで手のひらサイズのミニチュアエンジンが完成します。ボア径16.6mm×ストローク長17mmで、1気筒あたりの排気量は3.5cc(合計7.0cc)。ニトロ30%燃料による最高出力は1.05ps、回転数16,000rpmという本格派なエンジンの出来上がりです。冷却用に水冷システムが組み込まれ、オーバーヒートを防ぐ仕組みですね。
コンパクトかつ軽量設計になっているのは、実際に組み込んで活用することを想定しているため。1/10~1/14サイズのRCカーやレゴカーに搭載したり、発電機やウォーターポンプを作ることができます。
さて、そんな「X-Power」のキャンペーンは、年末の2021年12月30日(木)まで。All in型の先行販売スタイルになっており、現時点で税込53,250円からの早割りプランが残っています。なお、一般販売価格は税込71,000円とのこと。2022年3月末までに手元に届く見込みです。
RCカーに搭載するかどうかはさておき、組み上げたエンジンが実際に動作するのを見るのは感激モノでしょう。単にディスプレイして眺めたり、エンジンを回してエキゾーストを楽しむだけでもアリな気がします。
文: 編集部 絵踏 一
Makuake: https://www.makuake.com/