2021.12.22 00:00 更新
2021.12.22 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、見た目はレトロながらスマート制御に対応するニキシー管時計「ONE Nixie Clock」を見ていきましょう。
ノスタルジックな気分に浸れるレトロなニキシー管、いまだに根強い人気がありますよね。サブカルの街アキバでは、「Steins;Gate」のダイバージェンスメーターを思い浮かべる人も多いんじゃないでしょうか。今回はそんなニキシー管がスマートデバイスになるという「ONE Nixie Clock」をチェックしていきます。
ポーランドのクリエイターが手がけたアイテムで、あと一週間待たずに終了というプロジェクト。すでに目標金額は達成していて、製品化は決まっています。基板から1本のニキシー管が生えている、いわゆる一桁ニキシー管時計というやつですね。
一桁ニキシー管時計は、ニキシー管を使ったガジェットとしては比較的メジャーなシロモノ。1本のニキシー管だけで時刻を教えてくれる時計で、時間を一桁ずつ表示します。“時”の次に“分”を表示する仕組みで、例えば時刻が「9:25」の場合、「0」「9」「2」「5」を順番に表示するといった具合ですね。
もちろん「ONE Nixie Clock」は単なる一桁ニキシー管時計ではなく、スマート機能を搭載したガジェットが作れるというキット。組み立てればWi-Fiを介して時刻を同期したり、スマートフォンから時計を制御したり、音声アシスタントのAlexaを介した音声制御まで可能になるというから、なんともハイテク。ニキシー管のレトロな雰囲気とのギャップがすごいです。
どうしても目立つのは上に載っているニキシー管ですが、その実はマイコンボードの「Arduino Nano」がベースになったガジェット。Arduino IoT Cloudに接続できるので、スマホや音声制御を含め、様々な機能を追加することが可能です。RGBバックライト機能も搭載していて、フェードイン・アウトなどのエフェクトを付与したり、時と分の表示で異なるバックライトを設定することもできるとか。
なお、ニキシー管直下には、「Arduino Nano」やリアルタイムクロック(RTC)、ニキシー管電源モジュールなどが実装されたメインボードを搭載。既存のほとんどのニキシー管を接続可能とのことで、「IN-18」や「Z566M」のような大型管から「IN-4」のようなタイプまで、全26種をサポートしているそうです。
さて、そんな「ONE Nixie Clock」のキャンペーンは2021年12月27日7:59(日本時間/UTC+09:00)まで。現時点で選択できる支援プランは49ユーロから。ちなみにキットなので組み立てが必要なわけですが、クリエイターいわく30分かからず組み立てが可能とのこと。ニキシー管も自分で調達する必要があるので、その分キット自体は比較的お手頃になっているようです。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/