2022.04.06 00:00 更新
2022.04.06 取材
透明人間になったら何をする?と聞かれても、とっさに健全な使い方が思い浮かばず恐縮ですが・・・そんな気分をお手軽に味わえそうな、ちょっと危険でステキなアイテムがKickstarterに登場しています。
その名も「INVISIBILITY SHIELD」というプロジェクトは、現時点で目標額の2,800%以上に達する資金を調達して大成功。やはり手軽さとその完成度が人気を集めている理由のようです。ちなみにクリエイターによれば、これまでも同様のプロダクトは複数企画されてきたものの、どれも課題が多く技術的な進歩も頭打ちに。「それなら自分で作ったろう!」と決意したのが、開発のきっかけなのだとか。
さてその「INVISIBILITY SHIELD」ですが、不可視化シールドという名前の通り、後ろに隠れると人の姿がほぼ見えなくなるというもの。自立するプレートで電源は不要、シールドの構造そのもので不可視化できる仕組みになっています。
シールドはエンボス加工を施したポリマー素材からできており、ちょうど細長いカマボコが並んでいるような構造。このカマボコは凸レンズとして機能し、正面からの光の反射を左右に屈折・拡散、さらに背面側からの光の反射も左右に拡散することで、シールドの後ろに立つ人物が見えなくなるという仕組みです。
人の目は物体に当たった光の反射で色や形を認識しているので、これを誤魔化すことで不可視化を実現しているわけですね。まさにSF作品に登場する光学迷彩のようなシールド!もっとも、隠れている側からも向こう側は見えなくなると思われるので、悪用はできない感じでしょうか。
ちなみに並んだ凸レンズは、互いに反射させた光を採り込んでさらに反射するよう緻密に設計されていて、欺瞞効果はかなりのもの。特に草原や砂、アスファルトなどの均一な背景、水平線を背景にした浜辺、階段や駐車場の白線など規則的なパターンで構成されたスポットなどにおいて、真価を発揮するようです。
シールドの大きさは、人が隠れることができるフルサイズが950×650mm、オブジェクトを隠せるスモールサイズが310×210mm。重さはフルサイズでも約4kg以下で、10分ほどあれば組み立てられるとのこと。ただし柔軟で剛性のない素材でできているため、何らかの攻撃から守ってくれるような機能はありません。
さて、そんな「INVISIBILITY SHIELD」のキャンペーンは、2022年5月14日23:26(日本時間/UTC+09:00)まで。支援額はフルサイズが299ポンド(約48,000円前後)でスモールサイズが49ポンド(約7,900円前後)、複数買いすると17%の割引きも受けられます。せっかくなら透明人間気分になれる、人間用のフルサイズを使ってみたいところですね。
なお、お届け予定は12月の見込みで、全世界への発送に対応。ただし昨今の国際情勢を反映し、ロシアとベラルーシは発送対象から除外されています。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/