2022.04.22 13:10 更新
2022.04.22 取材
昨年夏に一部で話題になった、スーパーファミコン版「デザエモン」の隠された通信機能を利用する“メモリカードもどき”の自作キット「HOZON-KUN 製作セミキット」が発売。技術系サークル「HIROOMIN FACTORY」による同人ハードウェアで、家電のケンちゃんにて本日より税込2,860円で販売される。
1994年9月に発売されたスーパーファミコン版の「デザエモン」は、内蔵ツールを利用してユーザーがグラフィックや音楽を製作し、シューティングゲームを制作・プレイできるゲーム制作ソフト。いまとなっては懐かしのレトロゲームだが、昨年の夏頃に、特定動作で表示される開発者からの隠しメッセージを解析した結果、「秘められた通信機能」を発見したというニュースが一部で大きな話題になった。
本来は、作成したデータをユーザー同士でシェアすることなどを想定し、カセット側に実装されていた“隠し機能”。結局対応アクセサリが開発されることもなく、存在すら知られていなかった機能だが、今回それを形にした“メモリカードもどき”が発売されることになった。
隠し通信機能はスーパーファミコンのコントローラ端子を利用するもの。“メモリカードもどき”の「HOZON-KUN」は、部品実装済みの基板本体とコントローラコネクタ(同梱)を工作で繋いで完成する。はんだ工作自体の難易度は低め。
完成した「HOZON-KUN」は、「デザエモン」のデータを丸ごとバックアップする機能、セーブしたデータを「デザエモン」カセットにロードする機能、「デザエモン」内のデータと「HOZON-KUN」に保存されたデータとのベリファイ(一致検証)機能に対応。「HOZON-KUN」にセーブしたデータは、特定端子をショートさせることで上書き禁止状態にもできる。
いずれの機能もメモリ容量の関係から、対応するのは1作品分のみ。ただしコントローラのインターフェイスを利用する都合上、「通信速度はものすごく遅いと聞いている」(ショップ)という。このあたりの事情も正式実装やアクセサリ製品化が見送られた理由なのかもしれない。
なお、同店によれば「入荷数も少なく、ほぼ瞬殺になると思われる」とのこと。現時点での次回入荷も未定だ。
文: 編集部 絵踏 一
家電のケンちゃん: https://www.gdm.or.jp/shop/2017/0101/193926