2022.06.01 00:00 更新
2022.06.01 取材
温かみのあるレトロな雰囲気がたまらないニキシー管。そのニキシー管を採用した時計はちょくちょく目にしますが、今回Kickstarterからピックアップする「Nyx」は腕時計です。ファッショナブルな腕時計の中心に2本のニキシー管を搭載。身に着けて持ち歩き、いつでもノスタルジックな気分に浸れるというわけですね。
“市場で最もコンパクトかつウェアラブルなニキシー管腕時計”を謳う「Nyx」は注目度も高く、プロジェクト開始から4時間で目標額を調達。現時点で750%以上の出資を集めています。過去にいくつかあったニキシー管腕時計の中でも、かなりカッコいい部類に入るんじゃないでしょうか。
その「Nyx」に搭載されているのは、旧ソ連で1950年代に製造された純正の「IN-16」管です。すでに生産終了から30年以上が経過していて、全世界に残っているのは約1万本。旧ソ連製のニキシー管としては最も小さなタイプであり、それだけに腕時計に搭載するにはピッタリと言えます。
ちなみに旧ソ連製にありがちな「2」と「5」を同じ形状にしている管ではなく、ちゃんと違う形で作られているのもポイントでしょうか。
そして2本のニキシー管のみで時刻を表示するため、時計は「時」と「分」表示を交互に点灯(それぞれ1.25秒)させる仕組み。青色LEDが点灯している場合は「分」表示です。なお、磁力の影響を低減する回路設計やマイクロチップ、厳選された可動部品などにより、非常に高い計時精度を備えているとのこと。ストップウォッチ機能も搭載されています。
もちろんニキシー管は点灯しっぱなしではなく、ジャイロセンサーにより腕を持ち上げて見ようとした時に点灯する“Wrist Raise Activation”に対応。このあたりはスマートウォッチのようなハイテクさですね。
電力の節約のため明るさ調整も可能で、バッテリー残量が10%未満になった際は、ボタンを押した際のみ点灯する低バッテリーリマインダー機能も備えています。充電はQiによるワイヤレス充電に対応。このあたりもイマドキなスマートウォッチっぽい機能です。
筐体はCNC削り出しのアルミニウム合金で、カバーガラスには硬度9のサファイアガラスを採用。頑丈かつカッコいいデザインに仕上げられています。
そんな「Nyx」のキャンペーンは、2022年6月10日20:14(日本時間/UTC+09:00)まで。あと10日ほど期間が残っていて、473カナダドル(48,000円前後)から出資できます。全世界発送対応で製品の到着は7月の見込み。普段は腕時計を身に着ける習慣はないのですが、これはちょっと着けて歩いてみたくなりますね。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/