2022.10.05 08:00 更新
2022.10.05 取材
スタートアップ系において、時計はメジャーなコンテンツの一つです。ところが現在Kickstarterでプロジェクトが進行中の「The 1947-T Mk1 Revision III Time Accumulator Clock」は、パッと見ではおよそ時計とは分からないシロモノ。そもそもアナログメーターやトグルスイッチが並んだデザインに惹かれてページを覗いたところで、どうやら時計らしいと気付いた経緯があります。
ちなみに製品名に“Revision III”とあるように、実はこの時計は1947シリーズの3代目に該当するのだとか。1947はそのまま年代のことで、1947年頃のラジオや計測器にインスパイアされたデザインが採用されています。
まず気になるのは、5つ並んだアナログメーターでしょう。左上にあるのは正弦波に合わせて動く“振り子”の役目があり、その右側にある4つのメーターで時刻を表示します。
ベークライト(フェノール樹脂)と強化ガラスで構成されるアナログメーターは、右側の上2つが“HOURS(時)”、下2つで“MINUTES(分)”を表示。左上から「0443」を指している場合は「04:43」を意味するわけですね。正直なところ、単に時刻を知るための時計としては分かりにくい部類なのは間違いないですが・・・このレトロ感あふれる雰囲気はたまりませんね。
時刻の調整にはドイツ製のコントロールノブを使用し、各種トグルスイッチでは12/24時間表記の切り替えなどが可能。ケース素材には厚さ6mmの重厚なイングリッシュウォールナットが使われており、木製オーダーメイド家具の工房が手がけているのだとか。その重さは2.5kgもあるそうです。
ちなみに電源は(こう見えて)フロントのパワージャックを介したUSB給電。ただしバッテリの類は非搭載のため、電源を切ると時刻設定は失われる仕様になっています。これは単に不便なだけに思えますが、いわく「ノブを調整しながら機械と対話する楽しみ」が製品の魅力の一つに位置付けられていて、あえてこうした仕様が選ばれているようです。
そんな「The 1947-T Mk1 Revision III Time Accumulator Clock」のキャンペーンは、2022年10月20日00:17(日本時間/UTC+09:00)まで。支援額は348ポンド(約57,000円前後)からと、さすがはコストがかかっているガジェットだけはあります。レトロな雰囲気とともに、あえて不便さも楽しむ。うーん、いいじゃないですか。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/