2023.03.16 00:00 更新
2023.03.16 取材
慢性的に腰痛を抱えている身とあって、腰に装着するアイテムというだけで気になってしまった「Hypershell」。よくよくチェックしてみると、主にレジャー向けを想定した外骨格タイプのアシストスーツのようです。アシストスーツというとSFなイメージもありますが、軍事や物流の世界では実用化されて久しく、こうしてクラファンでも見かけるようになったわけですね。
ちなみに外骨格タイプかつ電動のアシストスーツとなると、安くても50万円くらいはするとか。ところが「Hypershell」は、出資額2,339香港ドル(約40,000円前後)からと格安。そのため注目度も高く、すでに目標額の3,700%超を調達してプロジェクトは大成功しています。
アシストスーツは重い荷物を持ち上げるのをサポートしてくれるもので、基本的な機能は「Hypershell」も同じです。8つのパッシブジョイントと中央のM-Oneモーターで構成され、アルミニウムマグネシウム合金のボディは1.8kgと軽量。高性能ロボット向けに開発されたというモーターは1.1馬力(800W)の出力と32N・mのトルクを誇り、30kgの重量オフセットが得られるそうです。
「Omega system」と呼称される動力系はAIモーションエンジンを搭載した高性能なもので、登山など足元の悪い場所でも最適なアシストが可能なのだとか。最大出力の“Hyper Mode”時にはモーションエンジンがより積極的に動作、重いバックパックを背負って60°の傾斜を駆け上がったり、時速20kmで走ることができるそうです。
なお電動の「Hypershell」は高効率なリチウムバッテリと運動エネルギー回生システムで動作し、稼働距離は最大25kmほど。イマドキのデバイスらしくUSB PD充電に対応していて、10分の充電で5km分稼働できる急速充電機能も備えています。バッテリは換装可能なので、予備を用意しておけばより長時間動き回れるでしょう。
さてそんな「Hypershell」のプロジェクトは、2023年4月6日21:59(日本時間/UTC+09:00)まで。出資額は前述の通り2,339香港ドル(約40,000円前後)からですが、最安プランは出力が半分(0.55馬力)の廉価版のようで、1.1馬力のバージョンは3,129香港ドル(約53,000円前後)から。それでもだいぶ安く感じますね。しかしこれを必要とするレジャーというと、ガチな登山に代表される“冒険”に近いものになりそうです。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/