2023.04.05 00:00 更新
2023.04.05 取材
例によってKickstarterのテック系カテゴリを巡回していると、なにやらド派手な演出の透明キーボード「Flux Keyboard」を見つけました。いわく“あらゆるソフトウェア、あらゆる言語、あらゆるスタイルに適合する”キーボードとのこと。「キーボードの再発明」を謳う野心的なプロジェクトのようで、すでに目標額の1,300%以上を調達してプロジェクトは大成功しています。
動画ではキーボード上に滑らかな映像が流れていますが、これはユニットのほぼ全面がディスプレイになっているため。その上に透明なキーボードユニットが載っている、という構造です。これまでもキートップにディスプレイを内蔵させて擬似的に“画面”を作り出していたキーボードはありましたが、この「Flux Keyboard」はまったく異なるアプローチが採用されています。
ちなみにディスプレイはリフレッシュレート60Hzで描画されるフルHDのIPS液晶で、その上のキーボードユニットを打鍵した際の静電容量変化を読み取って、キー入力を認識するという仕組みの模様。透明なキーボードにはメカニカルな打鍵感があり、荷重55gのタクタイルと荷重45gのリニアタイプから選べるようです。
キーボード面は様々な配列やソフトウェアの操作ボタンに変更することが可能で、まさに“あらゆるソフトウェア、あらゆる言語”で使えるというわけです。キーボードユニットのフレームもANSIとISOの2タイプが用意されているので、もちろん日本語配列にすることも可能。さらに面白いのが、上部にはマグネット装着のモジュラーを取り付けられるところ。ボリュームダイヤルやミキサー、大型キーなど複数のモジュラーがあるようで、カスタマイズが楽しくなりそうですね。
なお、キーボードとしてはポーリングレート1,000Hz、Nキーロールオーバーに対応。内部には4コアのARMプロセッサと8GBのストレージが内蔵されています。配列は標準で27の言語をサポートしているとか。
さてそんな「Flux Keyboard」のプロジェクトは、2023年4月21日7:00(日本時間/UTC+09:00)まで。525オーストラリアドル(約47,000円前後)からバック可能で、12月の出荷を予定しています。さすがにご立派なお値段ではありますが、楽しげな演出と実用性、そしてキーボードとしての打鍵感も兼ね備えているという、興味深いガジェット。個人的には、もう少しコンパクトなバリエーションが出てきても楽しそうだなぁ、と思ったりしています。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/