2023.05.17 11:07 更新
2023.05.17 取材
Solidigm(本社:アメリカ カリフォルニア州)は2023年5月17日、プレス向け新製品発表会を開催。PCI Express 4.0(x4)接続のデータセンター向けNVMe SSD「D5-P5430」シリーズを発表した。
「D5-P5430」シリーズは、現在のエンタープライズアプリケーションの主流である、メインストリームワークロード(Eメール/オブジェクトストレージ/仮想デスクトップなど)や、読込集中型ワークロード(コンテンツ配信ネットワーク/ビデオ・オン・デマンドなど)向けに最適化されたデータセンター向けSSD。
最近のデータセンターはデータ読込処理が中心になっており、99%のシステムではNANDフラッシュの寿命の15%程度しか使用していないとのこと |
NANDフラッシュには192層3D QLC NANDフラッシュを採用しており、現在主流の3D TLC NANDの製品に比べて、より低価格、大容量、高密度化を実現しながら、同等以上の読込性能を発揮。さらに総書込量も最大14%向上しており、耐久面でも問題はないという。
さらに読込集中型ワークロードで使用されることが多い、HDDのみのシステムや、3D TLC NAND SSDとHDDを組み合わせたハイブリッドシステムと比較しても、高密度かつ省電力なストレージ環境を構築でき、データセンターのTCOを27%~39%と大幅に削減できる。
Solidigmによれば、「D5-P5430」シリーズは同等の3D TLC NANDフラッシュモデルに比べて10~15%安価に提供できるという |
フォームファクタはU.2、E3.S、E1.Sの3種類で、容量ラインナップは3.84TB、7.68TB、16.36TB、30.72TB(U.2/E3.Sのみ)。転送速度はシーケンシャル読込最高7,000MB/s、書込最高3,000MB/s、ランダム読込最高971,000 IOPS、書込最高120,000 IOPS、消費電力はアイドル時が5W、高負荷時が25W。
また電源損失保護(PLI)やECCによるフル・データパス・プロテクションなどの機能を搭載。書込耐久性は0.58DWPD(ランダム)/1.83DWPD(シーケンシャル)、総書込量は最大32PBW、製品保証は5年間。なお国内では6月より順次販売が開始される予定。
文: 編集部 池西 樹
Solidigm: https://www.solidigmtechnology.jp/