2023.05.29 11:00 更新
2023.05.29 取材
ASUS JAPAN株式会社(本社:東京都千代田区)は2023年5月29日、7型フルHD液晶ディスプレイとRyzen Z1 Extremeを搭載したポータブルゲーミングPC「ROG Ally」を国内向けに正式発表した。
【関連記事】ASUS ROG、Ryzen Z1シリーズを搭載したポータブルゲーミングPC「ROG Ally」正式発表(2023.04.26 10:30 更新)
「Steam Deck」などの登場により、にわかに盛り上がりを見せているポータブルゲーミングPCの市場に、ASUSが本格参戦。構想自体は5年前からあったとのことで、まさに満を持してのプロダクト投入となった。
プロセッサはZen 4アーキテクチャのCPUとRDNA 3アーキテクチャのGPUを統合したRyzen Z1 Extremeを搭載。単精度性能は最新のコンソールゲーム機に迫る8.6TFLOPSで、“過去最強のハンドヘルドPC”を謳う。
ASUSによれば、現行主流のポータブルゲーミングPCはAAAタイトルにおいて720p環境で30fps程度のところ、「ROG Ally」は1,080p環境で60fps前後のパフォーマンスが期待できるという。なお、下位モデルとして2.8TFLOPS性能のRyzen Z1搭載モデルもラインナップする。
ハイパフォーマンスを維持するために、冷却機構にもこだわった。デュアルファンと高密度化したフィンで構成されるヒートシンク、重力の影響を受けない“アンチグラビティヒートパイプ”を組み合わせた「ROGインテリジェントクーリングシステム」を搭載。高負荷なゲームプレイ時でもグリップの負担にならず、動作音もパフォーマンス・サイレントモード時に20dB、Turboモード時でも30dBに抑えられている。
また、ディスプレイはフルHD解像度の7型IPS液晶を搭載。500nitの高輝度仕様で、リフレッシュレート120Hzの高速描画に対応する。
その他のスペックは、メモリがLPDDR5-6400 16GB、ストレージはPCI Express 4.0(x4)対応の512GB SSDを内蔵。UHS-II対応のmicroSDスロットや指紋認証センサーを備え、ネットワークはWi-Fi 6Eに対応する。また、40WHrのバッテリを内蔵し、AAAタイトルでは最大2時間程度のプレイが可能という。
そして重さは608gと軽量で、実際にグリップした際は重心バランスの良さもあり、想像以上に軽く感じた。エルゴノミクス設計のボディには、A/B/X/Yボタンと十字キー、Xboxコントローラ風の非対称ジョイスティックなどを備える。外形寸法は幅280.0mm、奥行き111.38mm、高さ21.22~32.43mm。
ゲーム中でも各種設定・調整が可能な「コマンドセンター」、インストールされたゲーム全てに簡単にアクセスできる「GAME LIBRARY」は、それぞれ専用ボタンで呼び出せる |
そのほか、HDMI出力付きのACアダプタ「ROG Gaming Charger Dock」(別売り)を使用すれば、据え置き型のゲーミングPCとして使用可能。外付けGPUの「ROG XG mobile」を接続できる専用端子も備え、よりハイスペックなゲーミングPCとして運用することもできる。
GeForce RTX 4090 Laptop GPUやRadeon RX 6850M XTを搭載する、外付けGPU「ROG XG mobile」とPCI Express 3.0(x4)で接続することも可能 |
なお気になる価格と発売日は、Ryzen Z1 Extreme搭載モデル(型番:RC71L-Z1E512)が市場想定売価税込109,800円で、6月14日に発売(6月2日予約開始)。Ryzen Z1搭載モデル(型番:RC71L-Z1512)は税込89,800円で、2023年夏以降に予約・販売が開始される。一線級の性能をもつポータブルゲーミングPCとしては格安と言える価格設定にも注目が集まりそうだ。
文: 編集部 絵踏 一
ASUS JAPAN株式会社: https://www.asus.com/jp/