2023.06.05 12:24 更新
2023.06.05 取材
電源専業メーカーのFSPが作り上げた、プロトタイプの電源ユニット「ANEMOI」がCOMPUTEX TAIPEI 2023で公開されていた。内部構造が分かるように展示されていたそれには、新しいアプローチで開発された冷却機構が内蔵されている。
80PLUS PLATINUM認証のATX 3.0対応電源ユニットで、容量は1000W。最大の特徴はその冷却機構で、CPUクーラーの技術を取り入れたという、ヒートパイプを巡らせたヒートシンクが内蔵されている。
一般的な電源ユニットのヒートシンクは板状またはブロック形状になっており、ヒートパイプを用いた大掛かりな冷却機構は極めて珍しい。いかにも冷えそうな印象だが、具体的な冷却効果については、ブース担当者もデータを持ち合わせていないようだった。
ちなみにコードネームの「ANEMOI」は、ギリシャ神話における風の神からの引用。その風を内部に送り込む冷却ファンは120mm口径だが、組み込まれたヒートシンクの大きさのためか、薄型の15mm厚タイプが搭載されていた。
外形寸法は幅150mm、奥行き150mm、高さ86mmで、1000Wモデルとしては比較的ショートと言える。ただし前述の通りプロトタイプにすぎないため、具体的な発売時期や価格は未定。設計や構造をブラッシュアップしての製品版の登場はあるだろうか。
文: 編集部 絵踏 一/取材・撮影:池西 樹
FSP: https://www.fsplifestyle.com/