2023.06.05 12:40 更新
2023.06.05 取材
勘の良い読者なら「Next-gen 140mm fan」レポートでおおよそ見当は付いているだろう。Noctuaでは「Next-gen 140mm fan」のリリースに合わせて、新作のツインタワーサイドフローCPUクーラー「Secound generation NH-D15 cooler」の準備も進められている。
その製品名からも分かる通り、Noctuaブランドのロングセラー「NH-D15」の正統後継モデルで、冷却ファンが「Next-gen 140mm fan」に変更された他、ヒートパイプは6本から8本に増量されている。
さらにヒートシンクのフィンピッチも1.9mm→1.6mmに縮小されフィン数が増加。表面積は実に20%も拡張しており、NoctuaのCPUクーラーの中では間違いなく最高峰の冷却性能を発揮する。
またヒートシンクはPCI Express(x16)スロットとの干渉を抑えるため、ベースプレートから約9mm上側に配置。これにより、厚手のバックプレートを搭載する最新のハイエンドグラフィックスカードとの互換性が向上している。
そしてAMD Ryzen 7000シリーズ向けの機能として、ベースプレートの位置をわずかに下にするオフセットマウンタが追加される。Ryzen 7000シリーズでは、ヒートスプレッダの中央にI/Oコアの「IOD」が、下側に発熱の多いCPUコア「CCD」が実装されているが、一般的なCPUクーラーではベースプレートの中央が「IOD」に来てしまい、「CCD」の冷却効率が悪くなってしまう。しかし、オフセットマウンタを使用すると、ベースプレートの中央に「CCD」に来るようになり、冷却性能が改善されるとのこと。
「CCD」の位置にベースプレートの中心が来るように配置することで、CPUの温度を最大3.1℃下げることができる |
既存のCPUクーラー向けにオフセットマウンタが提供される |
なおNoctuaでは、従来のCPUクーラーに対してもRyzen 7000シリーズ向けのオフセットマウンタを2023年6月より発売予定。また将来的には出荷するCPUクーラーに標準で付属されるようになる。
またNoctuaブースでは、AMDの次世代Ryzen Threadripperや、殻割りしたRyzen 7000シリーズ向けマウンタキットが展示されていたので画像で紹介しておこう。
AMDの次世代Ryzen Threadripper向けCPUクーラーはいずれも2023年10月より発売が開始される予定 |
著名オーバークロッカー「der8auer」氏とコラボレーションした殻割りRyzen 7000シリーズ向けマウントキット。こちらは2023年6月中に発売予定 |
文: 編集部 池西 樹
Noctua: http://www.noctua.at/