2023.06.06 18:13 更新
2023.06.06 取材
単なる偶然なのか。4年ぶりのエルミタ「COMPUTEX TAIPEIレポート」もそろそろ大詰めだが、優に4桁枚は超える取材画像を見直してみると、「小型」で「強化ガラス」の「ピラーレス」なPCケースが多かった。自作PC業界は成熟しているから、いずれも完成度は高く粗悪品に出くわす事はそうない。どれも秀作で、すぐにでも販売ができそうだ。
ZALMAN「P30」「P50」もそんな1台で、「○○に似ているじゃないか」と思われたり、つぶやかれたりする事は容易に想像できるのはさておき、ともかくご覧頂こう。
MicroATX対応PCケース「P30」、ATX対応PCケース「P50」は、ジュラコンキャッチ固定によるワンタッチ取り外し可能な2面(前/左側)の強化ガラスを採用。従来あった前面左の柱を取り払い視界を良好にした、自動車で言うところハードトップのようなスタイルだ。
従来のPCケースから、単に前面左の角をスッキリさせればいいというモノでは無く、当然ながらその分剛性が失われてしまう。シャーシが3本柱でもボディが歪まないよう、各社は考慮しての設計が行われているのだろう。
高い剛性が前提で、フロントと左側面の強化ガラスパネルは隙間無くピッタリと装着でき、ショーケース風の筐体をより美しく魅せている。各社がこぞって採用するのは、成功例があってこそ。現在はその良さに追随している格好で、ユーザー側も選択肢が増えるという事には、素直に歓迎すべきだろう。今まさに切磋琢磨してブラッシュアップされていく真っ只というワケだ。
さて、両者の違いは単に大きさだけではなく、P50には左下にCPU/GPU温度等が表示できるLCDパネルが付いている。製品版で標準装備になるかは不明。
P30は、幅235mm、奥行き453mm、高さ429mm。冷却ファンは右側面に120mmx2、リアに120mmx1それぞれARGBファンが標準装備。ラジエーターはトップ120/140/240/280/360mmサイズ、リアに120/140mmサイズが搭載可能。CPUクーラー有効スペースは173mmまで。
P50は、幅240mm、奥行き470mm、高さ515mm。冷却ファンはトップ120mmx3/140mmx2、右側面に120mmx3、リアに120/140mmx1、ボトム120mmx3で、標準装備数は不明。ラジエーターはトップ120/140/240/280/360mmサイズ、右側面に120/240/360mmサイズ、リアに120/140mmサイズが搭載可能。CPUクーラー有効スペースは173mmまで。
ZALMANの国内代理店である株式会社アスクによると、順調にいけば今年の第3四半期頃を目安に販売がスタート。P30は1万円台の前半、P50は2万円を切る売価が想定されているという。
文: 編集部 松枝 清顕/取材:Tawashi/池西 樹
ZALMAN: https://www.zalman.com/