2023.07.19 18:31 更新
2023.07.19 取材
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社(本社:東京都台東区)、および株式会社アイティーシー(本社:東京都千代田区)が展開するストームは2023年7月12日、メディア向け新製品発表会を開催。裏面コネクタのマザーボードとピラーレスケースを採用した美しいゲーミングPC「幻界」と「新界」を披露した。
各種コネクタやピンヘッダを基板裏面に実装したマザーボードは、すでにGIGABYTEやASUSからアナウンスされているが、国内初披露となるのが今回MSIから発表された「B760M PROJECT ZERO」だ。
MSIから本社のマザーボード担当Alex氏(左)とエムエスアイコンピュータージャパンの中島氏(右)が登壇した |
以前詳細検証をお届けしたIntel B760チップを採用するMicroATXマザーボード「MAG B760M MORTAR WIFI」をベースに、ATX 24pinやCPU 8pin×2、SATA 3.0ポート、ファンコネクタの他、USBやLEDのピンヘッダも全て基板の裏面に実装。これにより、表面へのケーブルの露出を最小限に抑えることができる他、コネクタへのアクセスも容易になり、組み立てやメンテナンスも楽に行うことができるようになる。
またミドルレンジクラスの製品ながら電源回路には高効率・低発熱な75A SPSによる12+1+1フェーズの強力な電源回路と大型のヒートシンクを備え、Maximum Turbo Powerが253WのCore i9-13900Kを組み合わせた場合でも安定動作が可能。さらにWi-Fi 6E無線LANや2.5ギガビットLAN、最大転送速度20GbpsのUSB 3.2 Gen 2×2 Type-Cなど高速なインターフェイスも充実しており、ハイエンドなゲーミングPCを構築することができる。
各種コネクタやピンヘッダは基本的にすべて基板の裏面に実装 |
なお担当者によると、今回はストームがホワイトを基調にしたPCを構築することから、シルバーのヒートシンクを搭載している「MAG B760M MORTAR WIFI」をベースにしているが、今後要望があれば「TOMAHAWK」シリーズをベースにしたブラックモデルのようなバリエーションも用意できるとのこと。またより拡張性に優れるATXフォームファクタの製品を要望する声も上がっているという。
従来ならコネクタやピンヘッダがある部分の表側を確認するとはんだ付けの跡が確認できる |
ちなみに単体での販売については、不可能ではないが専用のPCケースが必要になること。また従来のパッケージや、組立時に裏面を下にした状態で置いてしまうとピンが曲がってしまう可能性があるため、輸送や保証をどうするかなどクリアするハードルがまだ多く、現時点では完成品としての販売のみを考えているとのことだった。
リアインターフェイスの構成はぱっと見た限り「MAG B760M MORTAR WIFI」と全く同じだった |
そんな「MAG B760M MORTAR WIFI」を採用するゲーミングPCがストームから発表された「幻界」と「新界」だ。いずれもピラーレス仕様の専用ケースを使用し、グラフィックスカードやオールインワン型水冷ユニット、冷却ファンまでホワイトで統一されている。
ケースやグラフィックスカードの違いにより、2モデルがラインナップ |
ストームからは王氏(左)と矢内氏(右)が登壇し、製品について解説を行った |
さらに表側に露出するケーブルもグラフィックスカードとオールインワン型水冷ユニットのウォーターチューブしかないことから、製品の解説を行った矢内氏曰くぜひデスクの下ではなく、デスクの上に設置してその美しい外観を楽しんでほしいとのこと。
MSIの専用PCケース「MAG VAMPIRIC PROJECT ZERO」を採用する「幻界」 |
「B760M PROJECT ZERO」では、裏側にコネクタが来るため「MAG VAMPIRIC PROJECT ZERO」では裏配線スペースが通常より広く設けられているとのこと |
発売は、ストームのオリジナルピラーケースとINNO3Dブランドの白いグラフィックスカードを標準装備する「新界」は10月中予定、MSIの専用PCケース「MAG VAMPIRIC PROJECT ZERO」と白いグラフィックスカードを標準装備する「幻界」は11月中予定。
ストームのオリジナルピラーケースを採用する「新界」。標準装備のグラフィックスカードはINNO3Dブランドになる予定(もちろんBTOによるカスタマイズに対応) |
なおストームではMSIの白いキーボードやマウス、液晶ディスプレイの取り扱い開始も予定しており、オプションでこれらのアイテムをチョイスすることで、本体だけでなく周辺機器まで白で統一したPC環境を構築できるようになる。
キーボードやマウス、液晶ディスプレイもオプションながらホワイトモデルが用意されるようになるという |
文: 編集部 池西 樹
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社: https://jp.msi.com/
ストーム: https://www.stormst.com/
株式会社アイティーシー: https://www.itc-web.jp/