2024.06.03 23:35 更新
2024.06.03 取材
COMPUTEXではもはや恒例、開幕直前に実施されるASUSプレス向け製品発表会にて、気になるゲーミングキーボード「ROG AZOTH EXTREME」を発見。まだ日本市場はおろかグローバルでの発売も未定だが、注目すべきユニークなギミックをいくつか備えている。
重厚極まるアルミボディに包まれた筐体は、いかにも高機能なプレミアムモデルといった雰囲気。潤滑剤塗布済みのオリジナルリニアスイッチROG NX Snowを搭載するホットスワップ対応のワイヤレスキーボードで、コンパクトな75%レイアウトを採用している。
注目の要素は内部構造にアリ。金属に近い剛性をもつカーボンファイバーのプレートを最上段に備え、基板の上下を高機能ウレタンフォームのPORONやシリコンパッドでサンドイッチするガスケットマウントを採用。それら基板類をボトムのMetal Leaf Springで受け止めることで、快適なクッション性と打鍵感を可能にしている。
ボトムの中央(普段はマグネットプレートで隠されている)に「Adjustable Gasket Mount」の切り替えスイッチを搭載 |
さらに面白いのは、底面のスイッチで打鍵感を“Hard”と“Soft”に物理的に切り替えることができる「Adjustable Gasket Mount」という機構だ。“Hard”では最下段のプレートが固定されて底打ちが浅めになり硬質な打鍵感になるところ、“Soft”ではプレートが可動するためよりクッション性の高い打鍵感に変わる。
切り替えることで打鍵感にはかなり変化があり、性格の異なるキーボードに変身する面白い機構。軽い力で素早く連打するなら“Hard”、ハードパンチャーなユーザーは“Soft”が指に優しいかもしれない。
スイッチにより最下段のプレートの挙動が変わることで、打鍵感とクッション性が変わるらしい |
また、本体右上にはコンパクトながらタッチ操作に対応したOLEDパネルを搭載。システム情報などの各種表示をソフトウェアでカスタマイズすることが可能で、すぐ右にはOLEDパネルの操作やボリューム調整などに使えるノブを備えている。
そのほか、接続インターフェイスは低遅延ワイヤレスのROG SpeedNovaとBluetooth、有線USBのトライモードに対応。標準のポーリングレートは1,000Hzだが、(グローバルではオプション販売らしい)「ROG POLLING RATE BOOSTER」を使用することで8,000Hzに対応する。
高さの異なるマグネット固定のインシュレータが付属。好みの角度で使用できる | 装着すると「ROG AZOTH EXTREME」を8,000Hzレート対応にする「ROG POLLING RATE BOOSTER」 |
ゲーミングマウスの新モデルとして披露されたのは「ROG HARPE ACE EXTREME」。F1マシンなどにも使用されるカーボンファイバーでフレームが構築されており、穴開けナシにわずか47gの軽量デザインを実現している。
軽量マウスの定番と言えば穴開きデザインだが、剛性云々以前にゴミが入りやすいなど、ゲーマーからのフィードバックは必ずしも良好ではない模様。その点「ROG HARPE ACE EXTREME」は、トップのほぼ全面にカーボンファイバーを採用する素材の工夫によって、イイトコ取りを目指したという。
また、底面にはガラス製ソールを標準採用。トップクラスの軽量ボディとガラスソールの組み合わせにより、ほぼ力を入れずに恐ろしく滑るマウスに仕上がっている。その完成度には、メーカー担当者もかなり自信を持っていたようだった。
センサーは最大42,000dpiのROG AimPoint Pro Optical sensorを搭載。左右クリックボタンが1億回耐久のROG Optical Micro Switchesで、TTC製ホイールエンコーダなどを組み合わせている。
そのほか、キーボード同様に「ROG POLLING RATE BOOSTER」を使用しての8,000Hzレートに対応。キーボードとマウスはワイヤレスアダプタを共有可能になっており、ブースターも1つあれば両方8,000Hzレートで使用できる。
なお、こちらもグローバルおよび日本市場における発売は未定。今後の正式リリースを待ちたい。
文: 編集部 絵踏 一/取材・撮影:池西 樹
ASUSTeK Computer Inc.: https://www.asus.com/
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