2024.06.04 00:00 更新
2024.06.03 取材
6月2日付けプレスリリースで一報をお届けした、ASUSの新型ポータブルゲーミングPC「ROG Ally X」の実機がプレス向け製品発表会にて展示されていたので早速チェックしていこう。
昨年の6月に国内発売が開始された「ROG Ally」だが、AAAタイトルのゲームもプレイできる強力な内蔵GPUを備えたRyzen Z1 Extremeを搭載していることもあり、パフォーマンス面では今だ不満の声はほとんど聞かれないという。
発売から約1年が経過した「ROG Ally」。ユーザーからのフィードバックとしてバッテリ容量の増加やストレージの変更を望む声が多く届けられたという |
実際、バッテリ不足を解消するためモバイルバッテリを一体化できるように筐体を改造する猛者もいたとのこと |
ただし、そのサイズからNintendo Switchと比べられる事が多く、バッテリ駆動時間の短さは度々指摘されてきた。そこで「ROG Ally X」では、バッテリ容量を従来の40Whrから2倍の80Whrへと拡張。これにより、CPU、GPUともに負荷がかかるAAAゲームでも長時間のゲームプレイが可能になる。
「ROG Ally」のユーザーでもあるASUS JAPAN株式会社の藤原氏によれば、「ROG Ally」ではAAAタイトルをプレイするとバッテリは2時間もたないとのこと。一方、「ROG Ally X」では4時間近く持つようになるので、だいぶ不満も解消されるだろう |
また従来モデルではストレージにM.2 2230フォームファクタのM.2 SSDを使用していたが、容量が少なく、換装時の選択肢もあまり多くない。一方「ROG Ally X」 では、内部構造や基板設計の改良により、汎用性が高く、最大容量も多いM.2 2280フォームファクタに対応。さらにメモリはLPDDDR5-6400 16GBからLPDDR5X-7500 24GBへとスピード、容量とも強化されている。
それでいて本体サイズは幅280.2mm(ROG Allyは280.25mm)、高さ114mm(同116.5mm)、厚さ36.9mm(36.9mm)で、厚さ以外はほぼ同等。重量も608gから678gへと、70g増に留められており、携帯性は損なわれていない。
本体背面のM-Keyは小型化されている他、ファンやエアフローの改良により冷却性能も向上している |
高耐久なジョイスティックや操作精度を向上したD-PADを搭載 |
その他、激しい操作に耐えられる500万回の耐久試験をクリアしたジョイスティックや、操作精度を向上したD-PAD、M-Keyの小型化、外付けGPUにも対応するThunderbolt 4互換のUSB 4ポートの増設、冷却性能の向上といった改良も加えられている。なおグローバル市場向けには7月発売予定で、価格は799ドルから。
文: 編集部 池西 樹
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