2024.06.06 21:31 更新
2024.06.06 取材
近ごろ編集部的に注目のブランドがSilverStone Technology(本社:台湾)だ。最近では爆発的大ヒット作こそないものの、これまでの実績はもとより、タイプは違えど先般検証を行った「SUGO 17」の完成度は高く、堅実な作りと自作PCを熟知した設計は一日の長がある。
今回ブースに持ち込んだ「ALTA T1」(型番:SST-ALT1)は、名機揃いのTemjinシリーズを彷彿とさせる大型筐体。主素材はスチールながら、外装にアルミニウムを使うあたりはワンランク上位機種に用いるSilverStone伝統の手法だ。
SilverStone「ALTA T1」のフレームに注目。角部のアールは往年のTemjinシリーズが積極的に採用した象徴的な手法。これだけでも「ALTA T1」が普及価格帯ではない事が想像できる |
展示機の”大開放状態”は圧巻。サーバー用途を見越した内部空間は4Uラックマウントさながらで、ラジエーターはトップ、右サイド、ボトムサイドに搭載可能で、それぞれ420mmサイズまでのサポート。ポンプやリザーバーを搭載するためのブラケットも用意されるという。
420mmサイズまでの長尺ラジエーターは複数箇所に搭載可能。本格水冷を構築するベース筐体としての素質も十分だ |
また下段にはラジエーターと排他で電源ユニットのデュアルマウントにも対応。生成系AI向けシステムの構築など、イマドキの用途もターゲットになるという。
その他、引き出し式のマザーボードトレイも大型PCならでは。ハイエンド系の重量級グラフィックスカードを想定した、VGAサポーターも標準装備される。
ほぼ完成しているようにも見える「ALTA T1」だが、グローバル市場向け出荷時期は2025年で、現時点売価は未定。高価だったTemjinシリーズを思えば、かなりの売価になる事は間違いなさそうだ。
ALTA T1の展示機に掲げられたスペック表。外形寸法は幅250mm、奥行き556mm、高さ590mmで重量は非公開 |
文: 編集部 松枝 清顕/取材・撮影:池西 樹
SilverStone Technology: https://www.silverstonetek.com/