2024.08.13 20:00 更新
2024.08.13 取材
秋葉原の電気街と同じ歴史を刻んできた、秋葉原の古さと新しさが同居する東京ラジオデパートを廻る「東京ラジオデパート探訪」。第8回は、東京ラジオデパートの玄関口に店舗を構えるLED専門店「サンライズ」にお邪魔します。
ご店主の須田さんで3代目になるという「サンライズ」は、1947年創業のパール無線を前身とする老舗店。もとは通りを挟んだ秋葉原ラジオセンターに店舗があり、東京ラジオデパートにお店をオープンさせたのは2018年11月のことでした。
創業当初は周辺のお店と同様に無線関連の部品や真空管などを扱うお店だったところ、電球やテールランプなどの取り扱いを経て、まだLEDが出始めの頃にLED製品の販売にシフト。それ以来、LEDの専門店として20年以上続いています。
色鮮やかなLEDが並ぶ賑やかな店頭では、LEDテープや円型ケースに入ったタイプのようなDIY用から、基板にはんだ付けする電子工作向けLED、小さなフィラメントLEDに至るまで、多彩なLED製品がズラリ。配線用のコードやアダプタ、プラグ、電池ケースといった関連商材を含めれば、大小合わせて数千点の在庫があるそうです。
さらにこうしたLEDの販売だけでなく、LEDに関わる製作・加工までを手広く手がけているのがこのお店の強み。フィギュアケースやジオラマなどの電飾をはじめ、看板のLED加工など、基本的に何でも相談に乗ってくれます。加工費も簡単なものなら500円程度からとお手頃で、なんと他店で購入したLEDの加工も受けてくれるというからビックリ。
「売りっぱなしでなく、実際にどう使うかまで相談できるのがウチの強みですね」とは須田さんの談で、LEDを使った演出に興味はあるけど工作に自信がない、という人も安心です。実際に店頭で購入した人の3割くらいは、何かしらの加工をオーダーしているとのこと。ちなみにこうした製作・加工から発展して、いまではブレーカーや分電盤交換などの一般電気工事(都内限定)までをも広く手がけるようになったそうです。
そしてこのお店で一番売れているモノについて聞いたところ、やはり店頭でも一際目立っているLEDテープがトップの売れ筋とのこと。発光カラーや長さ、防水の有無など仕様の異なる多数のラインナップがあり、近頃は粒感が少なくLEDバーのように発光するCOB(Chip On Board)タイプが人気だそうです。
必要に応じてカットして使える点は工作との相性も良く、主力は電源の自由度が高い12V対応の製品。基本的にLEDテープと電源、アダプタ、プラグがあれば光らせることができるので、LED製品の中では入門にピッタリという側面もあるようですね。なお、企業やショップ相手には100個単位で売れることも珍しくないとか。
さらに“謎の売れ筋”はどんなアイテム?という質問の答えは、流れるイルミネーションが楽しい小型のLEDで、その名も「流れるLED」。数年前から扱い始めた比較的新しい部類に入るLEDで、何気なく仕入れて以来かなりのヒットになり須田さんもビックリしたとか。どうやらドローンなどに組み込んで使う人が多いそうで、確かに工作ゴコロを刺激する楽しげなLEDですね。
文: 編集部 絵踏 一
サンライズ(株式会社サンライズラボ): https://www.sunraise-labo.com/