2024.09.17 13:27 更新
2024.09.17 取材
真空管アンプに採用されることは珍しいニュービスタ管を使用したアンプキット「忠犬」が千石電商 秋葉原本店に入荷している。「藍パパ」氏による同人ハードウェアで、価格は税込3,280円。
手乗りサイズのコンパクトな真空管アンプキット「CHORO 球」シリーズの新モデル。真空管としては最後発のニュービスタ(Nuvistor)管を採用するのが特徴で、製品にはジャンク扱いの「6CW4」管も同梱されている。そのため、製品自体も動作保証なしの訳あり仕様になっている点には注意。
コンデンサのようなサイズ感のニュービスタ管は、最後発とあって性能・信頼性ともに優秀ながらトランジスタ実用化の時期と重なったこともあってあまり普及せず、ショップいわく「悲運の真空管とも呼ばれている」とのこと。一般的な真空管とは見栄えも異なることから、アンプ用として使用されることは極めて珍しい。
手乗りサイズの45基板(45×45mm)を使用したメイン基板と電源フィルター基板(+スペーサ基板)、さらにケース用のアクリルパネルで構成された基板サンド型。同クリエイターが以前に手がけ、扱いが難しかった6CW4採用アンプ基板「狂犬」の発展モデルにあたる。「手懐けられて帰ってきた」とあるように、格段に扱いやすくなったようだ。電源にはモバイルバッテリを使用する。
ただし製品自体は実験基板という扱いで、部品調達や技術面のサポートもなく「親切なキットではない」としている。なお「6CW4はかなり熱くなるため火傷には十分注意してほしい」とのことで、運用にも一定の注意が必要だ。
文: 編集部 絵踏 一
千石電商 秋葉原本店: https://www.gdm.or.jp/shop/sengoku/