2024.10.11 00:00 更新
2024.10.11 取材
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社(本社:東京都台東区)は2024年9月、メディア向け製品発表会を開催。開発コード名「Arrow lake-S」ことIntelの次世代CPU「Core Ultra 200S」に対応するIntel Z890チップセットマザーボードを披露した。
メディア向け製品発表会では実動PCを含めて計6モデルのマザーボードが展示されていた |
MSIのIntel Z890チップセットマザーボードは、ゲーマー向けが「MEG」シリーズに属するフラッグシップモデル「MEG Z890 GODLIKE」を筆頭に7モデル、クリエイター向け「PRO」シリーズが2モデルの計9モデルの国内発売が予定されている。
いずれもCore Ultra 200Sのパフォーマンスを最大限に引き出すため、SPSやDrMOSと大型のヒートシンクを組み合わせた堅牢な電源回路を搭載。基板は放熱性・信号安定性に優れたサーバーグレードPCBで、上位モデルにはクロックジェネレーター「OC Engine」も実装され、より柔軟なチューニングができるように設計されている。
メモリスロットは信号の劣化が少ない「SMTプロセス」による表面実装方式で、メモリ配線の最適化や補強スロット、次世代DDR5メモリ「CUDIMM」の対応により、9,066MT/sを超える高クロック動作が可能だ。
Thunderbolt 4や5ギガビットLAN、帯域幅320MHzのWi-Fi 7無線LANに対応するなど、従来モデルからインターフェイスが大幅に強化されているのも特徴。また拡張スロットへの電力供給を補強する8pin PCIe電源コネクタが追加され、AIコンピューティングなどで複数のグラフィックスカードを同時に利用する場合の安定性も向上しているという。
製品の解説してくれた中島氏によれば、MSIのIntel Z890マザーボードでは、どの製品を購入してもユーザーに最新インターフェイスを体験してもらえるよう、エントリークラスの製品にもThunderbolt 4やWi-Fi 7を搭載したとのこと |
そしてAMD X870E/X870チップセットマザーボードから採用された「EZ DIY」設計も踏襲しており、トグルボタンによって大型グラフィックスカードを簡単に取り外すことができる「EZ PCIE Release」や、ツールレスで取り外しができるM.2ヒートシンク「EZ Magnetic M.2 Shield Frozr II」「EZ M.2 Shield Frozr II」、M.2 SSDを押し下げるだけで取り付けが完了する「EZ M.2 CLIP II」、ファンやLEDの配線を簡略化できる「EZ Conn」(JAF_1/_2)、フロントパネルピンヘッダの配線をまとめて行える「EZフロントパネルケーブル」などの独自機能に対応する。
さらに制御プログラムも最新世代の「CLICK BIOS X」に刷新。主要機能に1画面でアクセスできる「EZ Mode」から、CPU、NPU、Memoryはいずれも1クリックでオーバークロックできる他、タブでの画面切り替えもなくなり、アクセス性も改善されている。
「CLICK BIOS X」はシリーズによってデザインが異なる。またNPUのオーバークロックにいち早く対応しているのも特徴だ |
なお「EZ DIY」や「CLICK BIOS X」については、以下のレビューに詳しいので合わせて参照いただきたい。