2012.12.10 10:58 更新
2012.12.10 配信
東芝は、スマートフォンやタブレットに搭載されるモバイルプロセッサのキャッシュメモリ向け不揮発性磁性体メモリ(STT-MRAM)の開発に成功したことを発表した。
現在プロセッサのキャッシュメモリには主にSRAMが採用されているが、高速化に伴う容量増大により、リーク電流に起因する電力消費増加が問題になっている。そのため、代替メモリとしてリーク電流の少ないMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)が検討されているが、こちらは不揮発性メモリのため動作状態での電力消費が大きいという欠点があった。
今回発表された新開発のSTT-MRAMでは、メモリ構造の改良と30nm以下の微細化により、世界で初めてSRAMよりも低消費電力駆動を達成。さらにリークを防ぐ独自回路を増設することで、動作時、アイドル時ともリーク電流が常にゼロになるノーマリオフ回路構造を実現した。これにより、消費電力は標準的なモバイルプロセッサと比較して1/3程度まで低減できるという。文: GDM編集部 池西 樹
株式会社 東芝: http://www.toshiba.co.jp/