2014.03.17 18:30 更新
2014.03.17 配信
テレビ放送向けに割り当てられた周波数帯の内、ホワイトスペースと呼ばれる空き帯域を利用できるスマートフォン。本来はチャンネルごとの干渉を避ける目的から利用されていない帯域だが、スマートフォンの利用周波数不足のため、利用を検討。そして今回情報通信研究機構(NCT)より、ホワイトスペースの利用に対応した、小型で実用的な動作時間をもつ試作機が発表された。
470~710MHzのホワイトスペースと既存の商用LTEネットワークの両方に対応するため、2つのSIMスロットを搭載するデュアルSIMスマートフォンとして設計。これら2つのSIMカードをソフトウェアで切り替えることで、両方のネットワークのスムーズな利用を可能にした。これにより、既存LTEネットワークの通信トラフィックをホワイトスペースへオフロード(負荷分散)することで、周辺地域における通信速度の向上が期待できる。
なお、今後もホワイトスペース通信用のUHFアンテナのさらなる小型化など、実用化に向けた研究開発が引き続き行われる予定だ。
文: GDM編集部 絵踏 一
情報通信研究機: http://www.nict.go.jp/