2014.06.11 19:14 更新
2014.06.11 配信
東芝は、高性能プロセッサのキャッシュメモリに最適な、容量1Mbクラスの新方式磁性体メモリ「STT-MRAM」の開発に成功したことを発表した。
現在プロセッサのキャッシュメモリには、主に揮発性のあるSRAMが採用されているが、マルチコア化に伴ない容量が増加。これに合わせて、メモリの消費電力、特にリーク電流がプロセッサ全体の消費電力に占める割合が増え、大きな問題になっている。これを解決するために開発されたのが今回発表された不揮発性メモリ「STT-MRAM」だ。
「STT-MRAM」では、メモリ回路を最適化することで、リーク電流を排除しつつ高速なアクセスが可能。同社によれば同等の性能を維持したまま消費電力は60%削減できるとしており、キャッシュメモリとしてのワットパフォーマンスは世界最高クラスという。
なお今後は回路のさらなる改良を進め、2015年度までには消費電力を10分の1に抑えることができる、不揮発キャッシュメモリ技術の開発を目指すとのこと。
文: GDM編集部 池西 樹
株式会社 東芝: http://www.toshiba.co.jp/