2014.12.31 20:01 更新
2014.12.31 配信
今年も「Pressrelease」に掲載された記事の中から、月別にアクセス上位3傑をご紹介し、エルミタ的に自作業界を振り返ってみたい。(エルミタ的「レビューアワード2014」はこちら)
2014年は合計4,357本の「Pressrelease」記事をお届けしたワケだが(昨年は4,051本)、自作PCの基幹部品となるCPUやマザーボードの話題が少々弱かったように思う。基幹部品が牽引しなければ、それにまつわる周辺パーツも勢いがつかない。そんな中、元気だったのがPCケースと小型PCだった。
前者はCPUやGPUと違い、新しい仕掛けに感心したり、外観デザインを誰でも楽しむ事ができる。オーバークロックや設定などは必要とせず、難しいスキルを必要としない点は、PCパーツの中で親しみやすい存在と言えるかもしれない。今年もたくさんの新型が投入された。
後者は無償化Windows「Windows 8.1 with Bing」の登場から、自作業界的にはECS「LIVA」やZOTAC「ZBOX」等に注目が集まった。「2万円台からのプリインストールモデル」というキャッチフレーズはインパクトがあり、プライベートブランドPC等の採用も増殖。この戦略的アプローチは次期OS「Windows 10」へと続いていく事だろう。
2014年静音PCケースの定番と言えば、Antec「P100」だろう。某大手ランキングでは12月まで常に上位につける爆発的人気モデルになった。なお発売は1月25日のこと |
厳密に言えばリリース枠ではないものの、都内13年振りの大雪にはオドロキ。みるみる降り積もる大雪に、PCパーツ各店舗は繰り上げ閉店。なお都内の積雪量は27cmだった |
某取引業者の破綻で話題になった仮想通貨Bitcoin。そのマイニング向けマザーボードBIOSTAR「BTC-24GH」に注目が集まった。処理能力はRadeon HD 7970 30枚分相当。国内市場でも4月より発売が開始された |
4K解像度(3,840×2,160ドット)対応の28インチ液晶ディスプレイASUS「PB287Q」に注目が集まった4月。さらに左側面が全面アクリル仕様のフルタワーCORSAIR「760T」が国内市場に登場したのもこの月の出来事 |
Intelのデスクトップ向けSoC「Bay Trail-D」オンボードのマザーボード4製品。ACアダプタ駆動のMini-ITX「Q1900DC-ITX」に人気が集まった。この他Intel Celeron J1800搭載の「D1800M」もラインナップ |
つい先日国内市場での発売が開始され、11月に詳細レビューをお届けした「H440-Razer Edition」のグローバルリリースは6月の事だった。発表から発売までのいわば”タイムラグ”は以前より短くなってはいるものの、この製品は半年の時間を必要とした |
「COMPUTEX TAIPEI 2014」で発表されたIn Win「S-Frame」が上位に2本ランクイン。斬新な4mm厚アルミニウム板一体成型の意欲作は、近年In Winが得意とするデザインPCケースの「2014年モデル」。売価9万円は高価だが、売れ行きは上々だったとか |
30日、コードネーム「Haswell-E」こと、デスクトップ向けハイエンドCPU「Core i7-5000」シリーズおよび、対応チップセット「X99 Express」を発表した。Ivy Bridge-E後継で、8月も残り2日というタイミングでこの月の2位にランク。期待の高さを窺わせた |
グラフィックスカード記事は比較的閲覧者が多い。しかし今年は飛び抜けた製品が少ない印象。そんな中で「ELSA GeForce GTX 750 Ti SP 2GB」は比較的多くの注目を集めた。関心を集めたのは1スロットデザインのVGAクーラーである事は言うまでもない |
超小型デスクトップPCECS「LIVA」にWindows 8.1 with Bingプリインストールモデルが登場。国内市場でもeMMC 64GBとeMMC 32GBの2モデルが発売された。「BRIX」「ZBOX」など小型PCが好調な1年だった |
Thermaltake「Core V21」はスタックできるPCケースとして高いインパクトを残した。近頃のThermaltakeは秀作が多く、特に看板の「Core」シリーズは価格も手頃で海外でも人気が高い。2015年もこの勢いが続きそうだ |
キャリーハンドル付きのCFI製Mini-ITXケース「CFI A0121BB Football」は、ドスパラ専売モデルとして登場。一風変わったスタイルはミニPCならでは。またアビー「AS Enclosure RS05」シリーズは売価3万円台の高級Mini-ITXケース。相変わらず強気のアビーは健在 |
リリース記事月別アクセスBEST 3を振り返ると、なるほど自作PCに重きを置くエルミタらしい結果となった。とは言え、BEST 3には入らずとも2014年を語る上で外せない、手が届く価格になった4K対応液晶ディスプレイや、低価格タブレット端末、さらにマウスコンピューターのスティック型PC「m-Stick」等の話題も上位に位置付けている。
自作PCに限らず、さまざまなスタイルのPCやモバイル端末の話題に溢れた2014年もそろそろオシマイ。2015年も多様化する自作PC業界の話題を、できる限りたくさんお届けしたいと思う次第。今年も1年間のご愛読、ありがとうございました。皆さんよいお年をお迎えください。
文: GDM編集部 松枝 清顕