2015.01.13 15:28 更新
2015.01.13 配信
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)などのウェアラブルデバイスと組み合わせ、空中に手書きした文字を認識できる指輪型デバイスを富士通研究所が開発した。情報表示はハンズフリーでも、表示された情報をタッチ操作できないHMDの問題点を解決。数値入力やメモを取る際でも、別の装置を取り出すことなくシームレスに作業を継続できる。
10g以下と軽量かつ小型な指輪型で、文字入力機能とNFCタグリーダー、無線通信機能(Bluetooth Low Energy)、各種センサーを搭載。内蔵するモーションセンサーの情報から、空中で手書きする指先の運動成分を抽出、その軌跡を用いて手書き文字を入力・認識できる。現場作業で使用頻度の高い数字入力に関しては、訓練なしに約95%の認識率を達成したという。
入力に際しては、軌跡データ補正技術を新開発し、一筆書きで文字入力する方式を採用。文字として不要な連結部分を自動認識し、文字の視認性やテキスト変換の認識率を向上させている。
工場やビルのメンテナンスなど、作業現場での使用を想定。デバイスは親指で押せる入力操作ボタンで簡単に操作できる構成で、誤操作の心配も無用。省電力設計により、ボタン型バッテリーで動作する。なお、製品は今後現場での操作性検証などを行い、2015年中の実用化を目指し開発が継続される。
文: GDM編集部 絵踏 一
株式会社富士通研究所: http://jp.fujitsu.com/group/labs/