2015.05.26 12:45 更新
2015.05.26 配信
磁力浮上・磁力走行する、世界初の量産型リニアモーターカーが、タカラトミーから登場。9月より発売が開始される。
このモデルは、タカラトミーが独自に開発した「高速磁気センサー」技術により実現。超電導リニアの仕組みとは異なり、車両に搭載した磁石とコイルが、レールに埋め込まれた磁石との反発により、非接触で浮上走行するというもの。摩擦が発生しないことで、スケールスピードは、超伝導リニア「L0系」の営業運転最高速度と同じ、時速500km(リニアライナー車両の車幅32mmを実車の車幅と比較した上、約1/90のサイズとして)を達成する。
営業運転まで待てない貴兄に |
「プラレール」や鉄道模型「TOMIX」に代表される、鉄道玩具のパイオニア的存在のタカラトミーが、開発に着手したのは約2年前のこと。「磁力浮上」に比べ、容易ではない「磁力走行」の実現には、これまで培ってきた玩具開発技術が活用されている。
まず、レールに取り付けた帯状の磁石と、各車両底部の四隅に搭載した4つの磁石の反発力により、約2mm車体が浮上。車両ごとに「高速磁気センサー」と「推進用コイル」を搭載し、レール上の磁石を感知し、コイルに電流が流れて磁界を発生。レールと車両の磁石同士の反発により、推進力が発生するという仕組み。コイルを電磁石化させるタイミングを車両自身で切替ながら、高速走行させることができる。
なおレールには「コントロールステーション」を配置。周回毎にスケールスピードをモニターして表示する機能を備える他、中央レバーで車両の停止・発車が可能。音声アナウンス機能も備え「間もなく列車が発車いたします」「時速500㎞到達」など、停車、発車、走行スピードなどの状況に連動してアナウンスが流れる。ちなみに走行は専用ケーブルで車両に充電。30分の充電で20分の走行が楽しめる。
セット内容は、車両1編成(4両)、コントロールステーション(充電器兼用)、レール(ストレート×6、カーブ×8、ハーフ×2)、橋脚×18、トンネル(ストレート×1、カーブ×1)、陸橋、タカラトミーACアダプターTYPE5U、取扱い説明書。使用バッテリーは単三アルカリ乾電池10本(別売り)。
車両サイズは4両編成でW251×H26×D32mm、コントロールステーションがW348×H117×D187mm、レールレイアウト(情景込み)W1,928×D848mm。対象年齢は8歳以上とされ、販売目標は年間シリーズ合計2万個。
文: GDM編集部 松枝 清顕
株式会社タカラトミー: http://takaratomymall.jp/