2015.11.30 16:05 更新
2015.11.30 配信
MRI検査につきものな閉所の不安感を映像で解消する、MRI検査装置向けの「広視野バーチャル映像表示技術」を東芝が開発した。検査空間であるボア(トンネル状の構造部分)内部に設置したドーム型スクリーンに映像を投影、検査空間を感じさせない広視野・高臨場感映像を表示する。
ボア内部の半透過ドーム型スクリーンは寝台の位置に応じて可動し、映像は磁界の影響が及ばない後方のプロジェクターから投影。寝台に設置されたミラーの反射映像を患者が見ることで、実際の映像より遠くに映し出されたような、広々としたバーチャル空間を認識することができる。
ドーム型スクリーンには、車載用ヘッドアップディスプレイや超高臨場感用頭部搭載型ディスプレイの基盤技術を活用。物体の色や形状を処理する中心視野に加え、空間の奥行や広がり、動きを処理する周辺視野に映像刺激を与え、視野角60°以上の広視野・高臨場感映像を実現した。
今後は騒音低減技術なども組み合わせ、早期の実用化を目指していく。また本技術は、本日からシカゴで開催される「第101回北米放射線学会(RSNA)」における参考展示が行われる。
文: GDM編集部 絵踏 一
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