2015.12.09 14:49 更新
2015.12.09 配信
富士通は、スマートフォンやタブレット、モバイルバッテリーの充電に最適な世界最小・最高効率を誇る12W出力ACアダプタの開発に成功した。
スイッチ素子には、従来のシリコン半導体に比べて動作抵抗が10分の1以下の「窒化ガリウム高電子移動度トランジスタ」(GaN-HEMT)を採用。さらに制御ICとGaN-HEMTの間にタイミング制御回路を導入することで、損失電流の発生を抑え、12Wモデルでは世界最小(15.6cc)ながら最高となる87%の電力効率を実現した。
同社によれば、このACアダプタを使用することで、モバイル端末の消費電力は約5割、充電時間も約3分の1に低減できるとしている。実用化は2017年度中とされ、今後はより高出力な回路を作成し、ノートPCなどへの展開も検討されている。
なお試作ACアダプタは、12月10日(木)から東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2015」にて参考出展される予定だ。
文: GDM編集部 池西 樹
株式会社富士通研究所: http://jp.fujitsu.com/group/labs/