2015.12.31 19:00 更新
2015.12.31 配信
1月は3連休に合わせツクモ各店舗で販売された、ASUSのバルク マザーボードに注目が集まった。LGA1155世代ながら、税抜1,000円台は破格。”目的は後回しでひとまず購入”という人も。17日にはCORSAIRのフルタワー「780T」の国内販売がスタート。東芝から容量3TBの2.5インチHDDが発表されたのもこの月の出来事だった。
Raspberry Pi Foundationが開発したLinuxボードPC「Raspberry Pi」シリーズのハイエンドモデル、「Raspberry Pi 2 Model B」が登場。クアッドコアSoCと1GBメモリでパフォーマンスが大幅に改善された。24日には老舗「ZOA秋葉原本店」の閉店告知。秋葉原で約20年間営業を続けた老舗は、3月31日をもって幕を閉じた。
COUGARブランドのMini-ITXケース「QBX」がグローバルリリース。フロントパネルをメッシュ仕様にしたバリエーションモデル「QBX KAZE」は、11月より店頭販売がスタートしている。またMaxwellアーキテクチャ採用の新フラッグシップ「GeForce GTX TITAN X」が18日に発表。999ドルでアナウンスされた。
独創的なデザインの「Tristellar」がDeepcoolから登場。のちにCOMPUTEXのブースで披露され、カラーバリエーションも用意された。中旬にはコンシューマー向け最上位SSD「Intel SSD 750」の販売がスタート。2,600MB/sオーバーの圧倒的なパフォーマンスを実現した。
“あのメーカー”とはFractal Designのこと。Thermaltake「F51」は静音志向のミドルタワーPCケースとして市場に投入。その後、小型版「F31」も販売された。AMD「FreeSync」技術に対応する液晶ディスプレイも多数登場。新製品の記事はその後も多くのアクセスが集まった。
「COMPUTEX TAIPEI 2015」開催期間中、関連記事にアクセスが集中。エルミタ取材班も連日会場から編集部に記事を配信し続けた。毎年人気のPCケース関連から、In Win、Silver Stone、Cooler Masterの3社が上位を占め、「Master Case 5」は9月より国内市場での販売がスタート。詳細検証記事もお届けしている。
PCゲーマーならずとも興味深い環境を用意した、パソコンショップアークの「World of Warships」3画面デモが上位に。液晶ディスプレイはEIZOの23.8インチ「FORIS FS2434」が使用されていた。街ネタからは外神田1丁目エリアの大規模再開発記事に注目。時代と共に、秋葉原はどんどん姿を変えていく。
“魅せるPCケース”の先陣を切ったのは、In Win「805」だった。「COMPUTEX」のブースでは、必ずしも主役ではなかったものの高評価を得た。なおグローバルリリースは8月ながら、国内市場では10月下旬より販売がスタート。2015年の代表的PCケースの1台に数えられる。
改造PCイベント「MOD PC EXPO 2015」が開催されたのはこの月。著名Modderの作品は、新たな自作PCのあり方を提案してくれた。イベントに合わせ来日したヨーロッパModdingチャンピオン、Frida”Zoyadog”氏への独占インタビューも多くのアクセスを集めた。
“魅せるPCケース”その2的な存在として、2015年終盤に登場したThermaltake「Core P5」はある意味衝撃的だった。壁掛け可能なPCケースとして「COMPUTEX」レポートでも紹介しているが、これほどまでに注目が集まるPCケースになる事は想像できなかった。発売前の展示デモ機ではアクリルパネルに「初音ミク」や「すのこタン。」「暮井 慧」デザインが登場。日本らしい遊び心は、海外でも話題に。検証記事は未だに閲覧者が多い。
取材班担当者の個人的思い入れから、今回もPCネタより熱心に取材を行った「GUNPLA EXPO WORLD TOUR JAPAN 2015」レポートが上位。また電子部品パーツの老舗「鈴商」の閉店告知は、twitterにも多くの惜しまれる声が集まった。後日閉店の理由も関係者に聞いている。
円柱形デザインのMini-ITXケース「黒鼓」は予想通り大ヒット。発売元のアイティーシーから早々に評価サンプルが到着し、検証記事もお届けした。お世辞にも組み込みがし易い部類ではないが、年末年始にゆっくり楽しむには好適。価格も1万円以下で手が出しやすい。
365日を振り返ると、2015年も話題に事欠かない1年だった。リリース記事月別アクセスを見ると、相変わらずエルミタらしく多岐に亘りつつも、あくまで「自作PCが主役」であった事は喜ばしい。
今年はWindows 10のリリースと、Skylakeの登場という2つの大きな出来事があった。ほぼ同時期のリリースに、近年ないレベルの起爆剤として大いに期待されたが、ある意味市場にはすーっと浸透してしまった感がなきにしもあらず。ライトユーザーに優しいハードルの低さは、自作魂に火を付けるには不十分で、成熟した自作PC業界に新たな活路を見出すには、これまでにないアプローチが必要だろう。自作派がいかにも好きそうな、ますます多様化する自作PC以外の誘惑に、うまく折り合いを付けて共存していく事。実はこれが正解なのかもしれない。
ともあれ、2016年も秋葉原に吹く風に逆らわず、エルミタらしいコンテンツをお届けしていきたいと思う所存。皆さん、よいお年をお迎えください。1年間のご愛読ありがとうございました。
文: GDM編集部 松枝 清顕