2016.06.14 11:38 更新
2016.06.13 配信
Appleの開発者向け発表会「WWDC(Worldwide Developers Conference) 2016」にて、モバイル向け最新OS「iOS 10」が発表された。同社が「過去最大のアップデート」を謳う大型アップデートで、ユーザーエクスペリエンスの向上やアプリの改善、サードパーティアプリへの機能開放など、多彩な内容が盛り込まれている。
まずiPhoneを持ち上げるだけでスリープを解除、横方向へスワイプするだけでカメラが起動するなど、全体的な使い勝手が向上。ロック画面もデザインが刷新され、感圧タッチの3D Touchを利用して詳細情報を確認したり、メッセージの返信が行えるようになった。
「Apple Music」は全面的に刷新され、シンプルで見やすいUIに変更。再生中の曲の歌詞表示にも対応する。写真アプリも顔認識で人物ごとにカテゴライズ可能になるほか、音楽付きのスライドショー再生などの機能が追加される。
また、メッセージアプリも機能が大きく拡張され、URLのプレビュー表示や絵文字の拡大表示、テキストの絵文字変換、手書きメッセージ機能などに対応。「Quick Type」キーボードの予測変換も大きく改善され、会話内容に応じて電話番号やカレンダーと連動したスケジュール提案を行うなど、より的確な入力候補を表示できるようになった。
そのほか、「Siri」が純正アプリ以外のサードパーティアプリ向けに開放。開発者向けに“SiriKit”が頒布され、サードパーティ製アプリとの連携が可能になる。また、同様に地図アプリもサードパーティ向けに開放されることが発表された。
開発者向けプレビュー版はすでに提供が開始されており、パブリックベータ版は7月、一般ユーザー向けの正式公開は今秋を予定している。
また、同時にApple Watch向けの新OS「watchOS 3」が発表。従来からアプリ動作が最大7倍高速化するほか、バックグラウンド更新の対応、アクセス性の向上が盛り込まれた。
使用頻度の高いアプリに関しては、メモリにキャッシュすることで高速化を実現。複数アプリの切り替えに便利な「Dock」機能も追加されたほか、物理ボタンのカスタマイズも可能になる。
そのほか、新たに手書き文字認識機能「Scribble」が追加。現状での対応言語は英語と中国語とされている。
開発者向けプレビュー版はすでに提供が開始されており、一般ユーザー向けのアップグレードは「iOS 10」同様に今秋の提供が予定されている。
文: GDM編集部 絵踏 一
Apple Inc.: https://www.apple.com/