2017.01.23 15:30 更新
2017.01.23 配信
Samsungは2017年1月23日、韓国ソウルにて記者会見を開催。過去数ヶ月に渡って調査が行われていた、同社製スマートフォン「Galaxy Note7」の事故原因が正式発表された。
「Galaxy Note7」は、同社のフラッグシップモデルとして2016年8月にグローバル市場にて発売以降、爆発・発火などの問題が発生。リコールが行われ10月に一時販売が再開されるものの、その後再び同様の問題が発生し、全世界で販売・生産を中止し、原因調査が行われていた。
事故原因の調査については、材料工学の専門家をアドバイザーに迎え、第三者の調査企業と協力。不具合の中心とされたバッテリーについて、バッテリー本体からロジスティクスに至るまで、あらゆるプロセスの調査が行われた。調査にあたっては、20万台の「Galaxy Note7」と3万台以上のバッテリーが使用されたという。
その結果、2社から供給を受けていたバッテリーそれぞれに異なる問題が発覚。まず「Company A」と呼称されたメーカーのバッテリーについては、バッテリーを保護するケースの設計に欠陥があり、電池内のセパレータが変形、発熱・発火が発生していた。
また、「Company B」のバッテリーは溶接段階で正負電極の接触に不具合があり、セパレータが破壊され発火に繋がっていた。
今回の調査結果を受け、Samsungでは新たに安全性点検を担当する専門チームを創設。8点のバッテリー安全チェックなど、多層式の安全対策により、今後の製品開発における安全性を向上させるという。なお、「Galaxy Note7」のリコール台数は約300万台、それに伴うSamsungの損失は6,800億円を上回るとされる。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Samsung Electronics Co., Ltd,: http://www.samsung.com/