2017.08.02 14:42 更新
2017.08.02 配信
ソニーは、スイス・チューリッヒにあるIBMチューリッヒ研究所と共同で、業界最高の面密度201Gbit/inchを達成した磁気テープストレージ技術の開発に成功した。
テープストレージの高密度化には、テープ/ヘッドの距離(スペーシング)の短縮に加え、ヘッドとテープ接点の摩擦を抑え滑らかに走行できるようにする必要がある。そこでソニーでは、低摩擦かつ耐久性にも優れる新たな潤滑剤を開発した。
さらに、ナノ・グレイン磁性膜の長尺化を可能にする「スパッタ法」や、IBMチューリッヒ研究所が手掛けた新開発ヘッド、先進的なサーボ制御技術、信号処理アルゴリズムを組み合わせることで、従来の20倍の高密度化を実現。データカートリッジ1巻あたり約330TBの大容量データを記録することができるようになるという。
なお「磁気テープストレージ技術」の成果は8月2日よりつくば市で開催されている「The 28th Magnetic Recording Conference」で発表。またソニーでは、この技術を採用した次世代テープストレージメディアの商品化を目指すとともに、さらなる高記録密度化を可能にする、磁気テープ技術の開発を進めていくとしている。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ソニー株式会社: http://www.sony.co.jp/