2017.11.07 15:21 更新
2017.11.06 配信
アメリカの半導体大手Broadcomより、モバイル向けチップセットを手がけるQualcommへの買収提案が発表された。1株あたり70ドルを現金およびBroadcom株で支払い、130億ドルでの買収を想定。Qualcommが抱える250億ドルの純債務などを含めれば総額1,300億ドルにおよぶ試算で、IT企業の買収としては過去最高額となる。
今回の提案では、1株あたり60ドルを現金、残り10ドルをBroadcomの株式で支払う想定。これは買収の噂が影響を与える前のQualcomm株の終値(11月2日)に対し、28%を上乗せした金額だ。
Qualcommは現在NXP Semiconductorsを470億ドルで買収する手続きを進めているが、Broadcomはそれに関わらずQualcomm買収を進める考え。Broadcomは「Qualcommのセルラー事業を統合することで、素晴らしいポートフォリオをもつ強力なグローバル企業を創造できる」としており、「この提案により、Qualcommは現在公表されている条件でNXPを買収できる」と説明している。
この買収に対し、Qualcommも提案の受領をアナウンス。同社株主の利益を考慮し、この提案を評価するとしている。なおBroadcomによれば、買収手続きは最終的な合意書に署名してから約12ヶ月以内に完了する見込みという。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Broadcom Limited: https://www.broadcom.com/