2018.05.03 00:55 更新
2018.05.02 配信
実に4年半以上の開発期間をかけ完成させたという、Nocutaブランドのフラッグシップ120mmファン「NF-A12x25」シリーズが正式発表。グローバル市場向け発売が開始された。
「COMPUTEX TAIPEI 2017」のブースレポートでも紹介した「NF-A12x25」シリーズが遂に発売開始 |
エアフローの損失を最小限に抑えるため、インペラとフレームの隙間を従来の1/3となるわずか0.5mmへと削減しているのが特徴。同社ではこれを実現するため設計や開発ラインの最適化に加え、回転時の遠心力によるインペラの膨張を抑える超硬質素材「Sterrox LCP」を新たに開発し、ようやく製品化にこぎつけたというまさに渾身の作品だ。
通常1.5mmあるインペラとフレームの隙間をわずか0.5mmに抑えているのが特徴だ |
これにより、静圧が重要になるCPUクーラーや水冷ラジエター、風量が重要になるケースファンの相反する要求をこれ1台で応えることができる。実際同社のテストでは、静圧を重視した「NF-F12」や、風量を重視した「NF-S12A」よりも、優れた冷却性能を発揮できるという。
PCケースファン、水冷用ラジエター、空冷CPUクーラー、いずれの用途でも「NF-A12x25」シリーズが最も高い性能を発揮する |
「NF-A12x25 PWM」は4pinコネクタのPWM対応モデル。回転数は450~2,000rpm、風量102.1m³/h、ノイズレベル22.6dBA、静圧2.34mmH2Oで、Low-Noise Adaptor(L.N.A.)を使えば、それぞれ1,700rpm、84.5m³/h、18.8dBA、1.65mmH2Oに抑えることができる。
「NF-A12x25 FLX」は3pinコネクタの回転数固定モデル。回転数は2,000rpm、風量102.1m³/h、ノイズレベル22.6dBA、静圧2.34mmH2Oで、L.N.A.(1,700rpm/84.5m³/h/18.8dBA/1.65mmH2O)とU.L.N.A(1,350rpm/64.5m³/h/14.2dBA/1.05mmH2O)の2種類のアダプタが付属する。
「NF-A12x25 ULN」は3pinコネクタの超静音モデル。回転数は1,200rpm、風量55.7m³/h、ノイズレベル12.1dBA、静圧0.82mmH2Oで、L.N.A.(900rpm/39.4m³/h/7.6dBA/0.41mmH2O)が付属する。
NF-A12x25 PWM | NF-A12x25 FLX |
NF-A12x25 ULN |
いずれも外形寸法は120×120×25mm、MTTFは150,000時間で、製品保証は6年間。なおオプションパーツとして140mmファン搭載ラジエターに「NF-A12x25」シリーズを装着するマウンタ「NA-SFMA1」(市場想定売価11.90ドル/11.90ユーロ)が用意される。
「NA-SFMA1」 | 「NF-12 redux」シリーズ |
また従来のハイエンドモデル「NF-P12」シリーズは、コストパフォーマンスモデル「NF-12 redux」シリーズ(市場想定売価13.90ドル/13.90ユーロ)として継続販売。製品ラインナップはPWMモデルが1,700rpmと1,300rpm、回転数固定モデルが1,300rpmと900rpmの計4モデル展開だ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
RASCOM Computerdistribution(Noctua): http://www.noctua.at/