2019.03.06 19:00 更新
2019.03.06 配信
Samsungは、28nmプロセスの完全空乏型シリコンオンインシュレータ(FD-SOI)を採用した初の商用向け「eMRAM」(磁気ランダムアクセスメモリ)の量産を開始したと発表した。
今回量産が開始された「eMRAM」では、NAND FlashやNOR Flashと異なりデータ書き込み時に消去サイクルが必要ないことから、書込速度は約1,000倍も高速。さらに電圧も低く、パワーオフモード時には電力を消費しないため、電力効率も大幅に向上できる。
書込速度は、NAND FlashやNOR FlashなどのeFlashより約1,000倍も高速 | 書き込み時の電力消費も、旧世代の組み込み向けメモリの1/400に抑えられるという |
またトランジスタ制御やボディバイアス制御の改良によりリーク電流も大幅に低減しており、「MCU」(マイクロコントローラユニット)や「IoT」(モノのインターネット)、「AI」(人工知能)など、さまざまなアプリケーションに活用できるとしている。
なおSamsungでは、「eMRAM」の高密度・大容量化を進めており、今年中に容量1Gbのテストチップをテープアウトできる予定とのこと。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Samsung Electronics Co., Ltd,: http://www.samsung.com/