2019.04.24 12:35 更新
2019.04.24 配信
シャープより、酸化物半導体「IGZO」を用いた最新の液晶パネル「第5世代IGZO(IGZO 5)」が発表。80V型8Kチューナー内蔵液晶テレビ向けに加え、中小型液晶モジュール向け量産技術の開発を完了し、モバイルから大型パネルサイズまでカバーするラインナップ展開が可能になった。
新しい「第5世代IGZO」は、製膜などのプロセス条件を工夫することで、液晶パネルの駆動性能を左右する電子移動度を前世代比で約1.5倍向上。大型ディスプレイの駆動用TFTとして一般的なアモルファスシリコンに比べ、約30倍の電子移動度を実現した。
これにより高精細な8Kの中~大型ディスプレイや、モバイル向け超高精細ディスプレイにおいても120Hz以上の高速駆動が可能になり、低消費電力でも滑らかに表示できる。また、電子移動度の向上によりTFTのさらなる小型化が可能で、ディスプレイの輝度向上や周辺回路のサイズダウンによる狭額縁化、タッチセンサーの容易な搭載を実現する。低消費電力かつ大画面化が可能という性質から、有機ELディスプレイの駆動用TFTとしての適性にも優れる。
なお、今後は高速大容量データを高品位で表示可能な「第5世代IGZO」の技術を活かし、様々な分野への採用を推進。8Kディスプレイの拡充や、超低消費電力のモバイル向けディスプレイ、超高速駆動・高画質のプロ用モニター、中型有機ELディスプレイへの応用を進めていくという。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
シャープ株式会社: http://www.sharp.co.jp/