2019.05.09 10:55 更新
2019.05.08 配信
Intelの投資家向け説明会「2019 Investor Meeting」において、最新の業績見通しとともに、10nmプロセスおよび7nmプロセス技術採用製品のロードマップを発表。技術責任者のMurthy Renduchintala氏による解説が行われた。
10nmプロセスを採用した量産プロセッサのトップバッターは、1月に概要が発表されていた「Ice Lake」。Intel初となる10nmプロセス品はノートPCなどモバイルプラットフォーム向け(Ice Lake-U)で、6月に出荷が開始される。従来製品に比べ、ワイヤレス速度は約3倍、ビデオトランスコードは約2倍、グラフィックス性能は約2倍、AI性能は2.5~3倍に向上する。OEMパートナーによる搭載製品は、ホリデーシーズンに店頭に並ぶ予定だ。
なお、同じく10nmプロセスを採用する製品としては、クライアント・サーバー向けCPU、FPGAファミリー「Agilex」、推論向けプロセッサ「Nervana NNP-I」、5G基地局向けプロセッサ「Snow Ridge」などの製品を2019年から2020年にかけて発売する。
7nmプロセスの主力製品は、データセンターAIおよび高性能コンピューティング向けとなる、Intel XアーキテクチャベースのディスクリートGPUを予定。2021年の出荷開始を見込んでいる。
また、1月に概要発表とデモが行われた3Dパッケージング技術「Lakefield」についてもあらためて解説。複数のダイをパッケージ内部で3D積層する技術で、14nm世代に比べスタンバイ電力の大幅改善と2倍のグラフィックス性能向上、PCB面積の縮小などの利点がある。
そのほか、1月の就任以来初の投資家説明に臨んだCEOのBob Swan氏は、長期の業績見通しを発表。それによれば、売上・利益ともに、向こう3年間は一桁台の伸びになる見込み。10nmプロセス技術への取り組みで粗利率が低下することも影響し、業績は伸び悩むことが想定されている。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Intel Corporation: http://www.intel.com/