2019.06.04 11:22 更新
2019.06.03 配信
Appleより、モバイル向けOSの最新版「iOS 13」が発表された。同日より開発者向けプレビュー版の配布が始まっているほか、ベータ版は6月末、一般向けリリースは2019年秋の公開が予定されている。対応機種はiPhone 6s、iPhone 7シリーズ、iPhone 8シリーズ、iPhone X、iPhone XSシリーズ、iPhone XR、iPhone SE、第7世代iPod touch。新たにiPhone 5s、iPhone 6シリーズ、第6世代iPod touchがサポート外となった。
動作の最適化が進められ、より高速化かつレスポンス向上が期待できる。「Face ID」によるロック解除が高速化され、アプリ起動は最大2倍に速くなったほか、App Storeからのアプリダウンロードサイズは最大50%削減される。
また、低照度環境向け「ダークモード」に初対応。日没時や特定の時間にダークモードが自動で切り替える機能も備える。新しい「写真」アプリは、機械学習により重要な写真を日別・月別・年別にハイライト表示が可能になった。写真の編集機能もより直感的に操作できるよう強化され、動画でも回転・クロップ・自動補正などの編集機能が使えるようになる。
SNSアカウントを利用せず、Apple IDだけでアプリやWebサイトへログインするセキュリティ機能「Sign In with Apple」も実装。メールアドレスの入力を要求された場合、一時的な“捨てアドレス”を渡すオプションも備える。
そのほか、「マップ」の情報量をより向上させ、2019年後半以降より順次Googleストリートビューのような3D表示が可能な機能を提供。QWERTYキーボードに指を滑らせるだけで入力できる入力方法「Quick Path」も追加される。
iPad向けの専用OS「iPadOS」も発表された。「iOS 13」をベースにiPadに最適化されたOSで、2019年秋以降に提供が開始される。対応機種は、iPad Proシリーズ全機種、第5世代以降のiPad、第2世代以降のiPad Air、iPad mini 4以降のiPad mini。
ホーム画面にウィジェットが配置できるようになったほか、アプリ切り替え可能な通知センターなど、ホーム画面の機能が強化された。「ファイル」アプリも強化され、新たにカラムビューに対応、Type-C経由でUSBメモリやSDカードが認識できるようになる。
また、同一アプリを並べて2画面表示するマルチウィンドウ機能に対応。「Safari」は自動的にデスクトップ版のWebサイトを表示可能になり、ジェスチャーによるテキスト編集機能も従来から強化された。そのほか、レイテンシが9msへとほぼ半減するなど、Apple Pencilの動作も改善されている。
新しいMac向けOS「macOS Catalina」も発表されている。最大のトピックはiTunesの機能分割で、従来の機能が「Apple Music」「Podcast」「Apple TV」の3つに分割されることになった。
また、iPadをサブディスプレイとして使用できる「Sidecar」、Siriを活用してiPhoneなどを音声でコントロールする機能、ネットワークに接続されていない端末を探せるFind My機能などを備える。そのほか、iOS端末が搭載するスクリーンタイム機能も新たに追加されている。
すでに開発者向けプレビュー版の配布がスタート、ベータ版は来月、一般向けには2019年秋以降に提供される。