2019.12.05 11:07 更新
2019.12.04 配信
Qualcommがハワイで開催しているSnapdragon Tech Summit 2019にて、ハイエンドスマートフォン向けの次世代SoC「Snapdragon 865」を発表した。2020年第1四半期に発売されるスマートフォンへの搭載が予定されている。
4基のパフォーマンスコアと4基の省電力コアを組み合わせたオクタコア構成で、前世代「Snapdragon 855」との比較では、CPU性能とGPU性能がともに最大25%向上。144Hz駆動のディスプレイもサポートし、「デスクトップPC品質のゲームが楽しめる」と謳われている。スマートフォン向けSoCとしては異例となる、グラフィックスドライバの更新も可能という。
また、イメージングプロセッサ「Spectra 480」を搭載し、最大2億画素のカメラをサポート。4K HDRや8K動画、960fpsの高解像度スローモーション撮影が可能で、実際に2億画素カメラを搭載したスマートフォンが2020年にも登場する見込み。
そのほか、第5世代のAI処理エンジンにより、AI処理性能も従来の2倍となる15TOPSに引き上げられ、リアルタイムの音声翻訳や音声文字起こしに対応。新たにサポートされる常時起動の超省電力カメラと連携し、オールウェイズ・オンの顔認証も可能になる。
なお、モデムチップはSnapdragon X55が搭載され、最大7.5Gbpsの5G通信に対応。5Gと4Gの周波数を共用するDSS(Dynamic Spectrum Sharing)もサポートする。
Snapdragon 765/765G |
次世代のアッパーミドル向けSoC「Snapdragon 765」も発表。ゲーミング性能を高めた「Snapdragon 765G」とともに、2020年第1四半期に搭載スマートフォンが発売される予定となっている。
グローバル向け5GモデムのSnapdragon X52を統合した世界初のSoCであり、最大3.7 Gbpsの5G通信に対応。1チップ化により省電力化とコスト削減を果たし、普及価格帯の5G対応スマートフォンの発売が期待される。
CPUの動作クロックは最大2.3GHzで、GPU性能は最大20%向上。「Snapdragon 865」と同じ第5世代のAI処理エンジンを内蔵している。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Qualcomm Incorporated: https://www.qualcomm.com/