2020.10.29 01:12 更新
2020.10.29 配信
AMDは日本時間2020年10月29日1時00分より、新製品発表会「Where Gaming Begins: Ep. 2 – AMD Radeon」を開催。公式Twitterや、「Ryzen 5000」シリーズ製品発表会で言及していた、新アーキテクチャ「RDNA 2」を採用する最新GPU「Radeon RX 6000」シリーズを発表した。
「RDNA 2」では、DirectXレイトレーシングや可変レートシェーディングの機能が遂に追加された |
「RDNA 2」アーキテクチャでは、製造プロセスこそ7nmから変更がないものの内部設計の最適化により、動作クロックは約30%向上。さらにメモリ帯域を補う「Infinity Cache」を実装することで、メモリバス幅を変えることなく帯域幅を3.25倍に拡張しているという。
「Infinity Cache」によって、メモリバス幅256bitのGDDR6メモリとの比較では3.25倍、384bitのGDDR6メモリとの比較でも2.17倍の帯域幅を実現。一方、消費電力は10%低減できるという |
その他、ワンクリックでパフォーマンスを引き上げることができる「RAGE MODE」や、「Ryzen 5000」シリーズと組み合わせることで、GPUメモリへのフルアクセスが可能になりパフォーマンスを自動的に引き上げる「Smart Access Memory」などの新機能を搭載。これにより、最終的なワットパフォーマンスは「RDNA」から65%も向上しているという。
「RDNA 2」では、内部設計の改良や新機能によって、先代「RDNA」から実に65%もワットパフォーマンスが引き上げられている |
またDirectXレイトレーシングや可変レートシェーディング(VRS)をサポートする「DirectX 12 Ultimate」、応答速度のラグを低減する「AMD Radeon Anti-Lag」「AMD Radeon Boost」、ディスプレイ同期技術「AMD FreeSync」などへの対応も謳われている。
「Radeon RX 6900 XT」は、GeForce RTX 3090対抗となる最上位モデル。主なスペックはコンピュートユニット数80基、ストリームプロセッサ数5,120基、ゲームクロック2,015MHz、ブーストクロック2,250MHz、Infinity Cacheが128MB、メモリバス幅256bitで、GDDR6 16GBのビデオメモリを搭載。カード長は267mm、厚さ2.5スロット、TBP(Total Board Power)は300W。
「Radeon RX 6900 XT」では、GeForce RTX 3090より小型かつ省電力ながら同等以上のパフォーマンスを発揮する |
「Radeon RX 6800 XT」は、GeForce RTX 3080対抗となるハイエンドモデル。主なスペックはコンピュートユニット数72基、ストリームプロセッサ数4,608基、ゲームクロック2,015MHz、ブーストクロック2,250MHz、Infinity Cacheが128MB、メモリバス幅256bitで、GDDR6 16GBのビデオメモリを搭載。カード長は267mm、厚さ2.5スロット、TBPは300W。
GeForce RTX 3080対抗となる「Radeon RX 6800 XT」。こちらもTBPは20W低いにもかかわらず、多くのゲームで高いフレームレートを記録している |
「Radeon RX 6800」は、GeForce RTX 2080 Ti対抗となるアッパーミドルモデル。主なスペックはコンピュートユニット数60基、ストリームプロセッサ数3,840基、ゲームクロック1,815MHz、ブーストクロック2,105MHz、Infinity Cacheが128MB、メモリバス幅256bitで、GDDR6 16GBのビデオメモリを搭載。カード長は267mm、厚さ2スロット、TBPは250W。
GeForce RTX 2080 Ti対抗とされる「Radeon RX 6800」。実質的にはGeForce RTX 3070の対抗となるだろう |
なおグローバル市場での発売日は「Radeon RX 6900 XT」が12月8日、価格は999ドル、「Radeon RX 6800 XT」「Radeon RX 6800」が11月18日で、価格はそれぞれ649ドルと579ドル。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
AMD: http://www.amd.com/