2021.01.13 03:38 更新
2021.01.12 配信
CES 2021に合わせたオンライン基調講演にて、AMDよりモバイル向けの新CPU「Ryzen 5000 Series Mobile Processors」が発表された。Zen 3アーキテクチャを採用する7nmプロセスのCPUで、薄型ノートPC向けでは初の8コアを搭載。「これまでで最もパワフルな薄型ゲーミングノートPC向けCPU」(AMD)を謳う。
ラインナップの筆頭は、デスクトップ級のパフォーマンスを誇るゲーミング向けの新シリーズとして発表された「HX」型番のCPUだ。最上位の「Ryzen 9 5980HX」は、8コア/16スレッド構成で最大4.8GHzで動作。オーバークロックに対応したアンロック仕様で、TDPは45W以上に拡張されている。AMDによれば、前世代からシングルスレッド性能は最大23%、マルチスレッド性能は最大17%向上しているという。
また、TDP15Wのメインストリーム向けモデル「Ryzen 7 5800U」は、バッテリーライフの改善もトピック。最大4.4GHzで動作する8コア/16スレッドCPUで、1回の充電で最大17.5時間動作または最大21時間の動画再生が可能とされる。
「Ryzen 5000 Series Mobile Processors」は、ASUSやHP、Lenovoといった主要ベンダーより、搭載モデルが2月以降の第1四半期に発売される見込みだ。
そしてRDNA 2アーキテクチャを採用するモバイル向けGPUについてもアナウンス。もっともデスクトップ版のRadeon RX 6000シリーズすら品薄な状況なためか、詳細は語られず。AAAタイトルを1,440p環境で快適にプレイできるパフォーマンスがあるとのことで、現時点では2021年上半期中のリリースを予定している。
そのほか、基調講演の後半では次世代のデータセンター向けCPUである第3世代EPYCについても触れられた。“Milan”の開発コードで呼称されるZen 3アーキテクチャ採用のCPUで、主要アプリケーションの動作では競合比最大68%の高速化を果たしているという。昨年の発表時点では2020年後半のリリースがアナウンスされていたが、遅れて2021年第1四半期に市場へ投入される見込みだ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
AMD: https://www.amd.com/