2021.02.12 11:02 更新
2021.02.11 配信
UL Benchmarksより、DirectX 12 Ultimateで導入されたメッシュシェーダーのパフォーマンスを計測できる「3DMark Mesh Shader feature test」がリリース。3Dベンチマークテスト「3DMark」の新しい機能テストに加えられた。
メッシュシェーダーは、グラフィックスパイプラインを簡素化することで、開発者がより柔軟にジオメトリ処理を制御できるように導入された機能。3Dグラフィックスにおける頂点・エッジ・面で構成されるメッシュに対し、従来はすべてのジオメトリデータを順番に処理してから次の手順を実行する必要があった。
そこでメッシュシェーダーでは、メッシュをメッシュレットと呼ばれる小さなセクションに分割し、並行処理を行う新アプローチを採用。新要素の「Amplification shader」による前処理を行うことで、メッシュレットの表示を効率的に判断し、表示されないメッシュレットの計算量を大幅に削減(カリング)できる。
ちなみに「3DMark Mesh Shader feature test」では、精緻な彫刻が施された列柱が並ぶホールをレンダリング。カメラが移動すると後方の柱が影に隠れるため、メッシュシェーダーによるカリング処理を行うことで、より効率的なレンダリングが可能になる。1回目は従来通り、2回目のレンダリングでメッシュシェーダーを利用し、そのフレームレート差を比較する。テストには、メッシュシェーダーの利点を視覚化する「Interactive mode」も搭載されている。
そのほか、メッシュシェーダー以外にも「3DMark」ではDirectX 12 Ultimateで導入された新機能の専用テストを用意。「3DMark DirectX Raytracing feature test」や「3DMark VRS feature test」に加え、今年後半には「3DMark Sampler Feedback feature test」が追加される。
なお新しい「3DMark Mesh Shader feature test」は、「3DMark Advanced Edition」および「3DMark Professional Edition」に対し、無償アップデートとして提供。動作にはWindows 10 バージョン 2004以降が適用されたシステムと、DirectX 12 Ultimateに対応するGPUおよびドライバ環境が必要になる。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
UL Benchmarks: https://benchmarks.ul.com/