2021.03.09 18:12 更新
2021.03.09 配信
理化学研究所と富士通が2014年より開発を進めていた新型スーパーコンピューター「富岳」が完成。本日3月9日より、学術・産業分野向けの共用を開始した。
「富岳」では、ARMアーキテクチャーベースの高性能CPUを15万8,976個搭載し、1秒間に約44京2010兆回の計算が可能。従来の「京」と比較すると、最大100倍ものアプリケーション実効性能を実現した。
これより、高速・高精度な創薬シミュレーションによる新薬開発加速化や、医療ビッグデータ解析と生体シミュレーションによる病気の早期発見と予防医療の支援、気象ビッグデータ解析による竜巻や豪雨の的確な予測、地震の揺れ・津波の進入・市民の避難経路のメートル単位でのシミュレーションなどの成果が期待できるという。
なお登録施設利用促進機関である高度情報科学技術研究機構(RIST)では、幅広い研究者などが即時に本格的利用を開始できるよう一般公募を行い、2021年度の一般利用・産業利用課題74件を採択。さらに今後の「富岳」利用拡大にむけて、早期成果創出を狙う小規模な課題、アプリケーションの動作検証や性能評価を試行する課題の2種類を随時募集している。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
国立研究開発法人理化学研究所: https://www.riken.jp/
富士通株式会社: http://www.fujitsu.com/jp/