2021.03.31 13:45 更新
2021.03.31 配信
2011年にリリースされた「Armv8」の後継として、10年ぶりにArmアーキテクチャが刷新。新たに「Armv9」が発表された。AI処理などマシンラーニングやDSPの演算能力が増強されたほか、セキュリティ機能の強化が盛り込まれている。
プロセッサ制御の命令セットや命令の実行方法に関する詳細など、マイクロプロセッサの動作を規定するアーキテクチャの最新版。昨今需要が急速に拡大しているという、AIの用途特化型ソリューションに対応するため、新しいベクタ処理技術の「Scalable Vector Extension 2(SVE2)」が導入された。
これは世界最速のスーパーコンピュータ「富岳」に搭載されている「Scalable Vector Extension(SVE)」をベースに拡張されたもので、画像処理や5Gシステム、VR/AR、機械学習など幅広い用途における計算能力が向上するという。
また、ハードウェアベースのセキュアな環境における演算を可能にするセキュリティ技術「Arm Confidential Compute Architecture(CCA)」を搭載。特権的なソフトウェアによるコードやデータへのアクセス、変更を防ぐ技術で、IoTデバイスを含むコンピューティングインフラの信頼性を向上させる。
そのほか、「Armv9」はAIやセキュリティ分野だけでなく、一般的なアプリケーションにおける性能の向上が可能という。「Armv9」を採用するマイクロプロセッサは、今後10年で約3,000個の製造が見込まれている。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Arm: https://www.arm.com/