2021.05.25 12:13 更新
2021.05.24 配信
「Snapdragon Developer Kit」は、QualcommがMicrosoftとのコラボレーションにより製品化を進めている開発者向けキット。Arm版Windows 10プラットフォームの開発環境を拡充するための取り組みで、今夏にMicrosoft Storeにて販売が開始される。
Snapdragon SoCを搭載した低価格の小型PCで、Arm版Windows 10をプリインストール。独立系のソフトウェアベンダーおよびアプリケーション開発者は、従来より手軽にArm版Windows 10向けの開発環境を手に入れることができる。
詳細な仕様や価格は現時点で不明ながら、5月25日より開催される「Build 2021」のMicrosoftセッションにて発表される見込み。また、同時にZoomよりArm版Windows 10に最適化されたZoomアプリの提供もアナウンスされている。
モバイルノートPC向けのエントリーSoC「Snapdragon 7c Gen 2」も発表。従来の「Snapdragon 7c」からCPUパフォーマンスを引き上げた性能強化版にあたり、今夏に搭載製品が発売される予定だ。
メインストリーム向け製品に搭載される「Snapdragon 8cx Gen 2」に対し、Chromebookなどエントリー向けの製品への組み込みを想定。CPUは「Snapdragon 7c」と同じオクタコアのKryo 468で、動作クロックが2.5GHz(従来は2.4GHz)に引き上げられている。Qualcommによれば、ファンレス設計かつ長時間のバッテリー駆動が可能であり、一般的なエントリー向けのPCプラットフォームに比べ最大10%高性能という。
また、Snapdragon X15 LTEモデムが統合され、セルラー通信とWi-Fiをスマートに切り替える常時接続性に対応。最大5TOPS超の処理性能をもつ第5世代のAIエンジンも内蔵している。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Qualcomm Incorporated: https://www.qualcomm.com/