2021.07.30 12:30 更新
2021.07.30 配信
AMDより、中国最大のゲームショウ「ChinaJoy 2021」開幕に合わせ、ミドルレンジ向けの最新GPU「Radeon RX 6600 XT」が発表された。グローバル市場向けの発売は8月11日で、市場想定売価は379ドルから。
Radeon RX 6700 XTの下位にあたるRadeon RX 6000シリーズの末弟で、1,080pゲーミング向けのニュースタンダードという位置付け。AMDによると、2020年に出荷されたゲーミングディスプレイの約2/3を1,080pモデルが占める一方で、これまで以上に高リフレッシュレートな製品が台頭。より高いフレームレートを求めるユーザーに対し、「究極の1,080pゲーミングを提供する」と謳う。
その性能は、旧世代GPUの代表格であるGeForce GTX 1060に比べ、最新タイトルで最大2.5倍以上の高フレームレートを実現。また、AAAタイトルのフレームレートは前世代のRadeon RX 5700/RX 5600 XTから最大1.7倍向上、同じく1,080pゲーミングをターゲットとするGeForce RTX 3060との比較でも平均で最大15%上回るとされる。
アーキテクチャは「RDNA 2」でGPUコアは新しい「Navi 23」を採用、コンピュートユニット32基を内蔵する。主なスペックはゲームクロック2,359MHz、ブーストクロック2,589MHz、Infinity Cache 32MB。メモリバス幅128bitで、ビデオメモリはGDDR6 8GBを実装する。TBPは160W、補助電源は8pin×1を備えるとされる。
ちなみに上位のRadeon RX 6700 XTと動作クロックはほぼ同等ながら、コンピュートユニットは8基、Infinity Cacheは64MB削減。メモリバス幅も192bitから削られ、ビデオメモリは4GB減っている。その分TBPは230Wから70W抑えられ、さらに省電力化を果たした。
そのほか、レイトレーシング機能に対応し、APIはDirectX 12 Ultimateをサポート。CPUがビデオメモリにフルアクセスできる「Smart Access Memory」、高解像度とハイパフォーマンスを両立できる超解像技術「AMD FidelityFX Super Resolution(FSR)」、プレイ中のフレームレートを改善させる「Radeon Boost」、操作遅延を軽減する「Radeon Anti-Lag」などの機能を備えている。
なお、「Radeon RX 6600 XT」ではリファレンスモデルはリリースされず、ASRock、ASUS、BIOSTAR、GIGABYTE、MSI、PowerColor、SAPPHIRE、XFX、Yestonなど各ベンダーからオリジナルモデルが発売される。GPU搭載済みの完成品PCは、AcerやDELL、HPなどから8月以降に発売される見込みだ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
AMD: https://www.amd.com/